Princess. (ページ2)

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次の日。

暑くも寒くもない程よい気温は、まるで私の心を和まそうとしているよう。

ガタンゴトン。ガタンゴトン。

休日なのに私しか乗客がいないこの電車は行き先の田舎度を表しているのかもしれない。

「…あ」

可愛らしい字体で「Rose」と書かれた錆びた看板を通り過ぎた時_________、、、

「おじさん。あそこで止めて。」

「え？」

明らかに困ったような顔をしつつもしばらくして電車を急停止させる車掌さん。

「ありがとうございます。降ります。」

「え…でも、ここは……」

「いいんです。ここで友人と待ち合わせなので。」

「あ、ああ。。そうなの。。」

ガシャンｯｯガーーー……

降りた私のすぐ後ろで扉が閉まる。

そして何も無かったかのように再び電車は動き出した。

「ふぅ。」

見渡す限りの草原。

線路も通ってるし、パッと見普通の駅のホームのように見えるこの場所。

しかしこの駅は路線図に載っていない。

唯一ここを通り過ぎる今私が乗っていた電車の路線図にもだ。

____________________......

ホームであろう場所と地面を繋ぐ階段を降りると、そこにはかすれた字でかかれた錆びた看板が横たわっていた。

「薔薇園」

ずっと見ていると視界がぼやけた。

次々に溢れ出す透明な雫。

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「……絶対、絶対みつけてあげるからね。"さくら"…」