お姫様は関西Jr.でした。８

■龍太 ページ7

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春が終わって、少し東京でお仕事をして帰ってきた。




やけどまたすぐ東京に戻らなあかん。ちょっとバタバタやなぁ。龍太くんは少年たちの舞台挨拶をしたり、雑誌の撮影したり、たまに謎の審査員の仕事が入ったりしてるけど、お仕事の時は京都から大阪に来てくれるからたくさん会えて嬉しい。





「龍太くんっ」

「はいはいおかえり」

「んふふ、今日ね久しぶりにお買い物してきたぁ」

「そうなん？」

「うん！メイクのゆきちゃんと！」

「何こーたん？」

「じゃーん！ワンピースです」

「え、珍し」

「やろー？へへ、紫っ」

「ふ、かわいいなぁ」

「私が？お洋服が？」

「んー、ワンピースかな」

「え、ひどい！」

「はいはい。お前も可愛いよ」




ただ龍太くんは最近少し私の扱いが雑です。慣れか、これが。


でもお前って言われるのちょっとキュンとする。





「龍太くん抱っこ！」

「はぁ？今日はえらい甘えたちゃんやなぁ」

「やって久しぶりにゆっくりできるねんで」

「そやなぁ」

「龍太くん明日何するん？」

「んー、明日は午前中は舞台の打ち合わせあって、午後は美容院行ってこよかなーって」

「えー、私も行きたいなぁ。髪染めたい」

「お前もうすぐ撮影やん」

「んー、でも赤とかピンクやなかったら大丈夫やで？」

「そうなん？」

「うんっ」

「でも、あした仕事やろ？」

「んー、」





ちょうどプリンになってきてたし、どうせなら龍太くんとおんなじ色にしよかなー。でも、おんなじとこには行けへんもんなぁ。


龍太くんのおひざの上で抱っこされて、肩に顎を乗せて体を預けて考えるけど、いい案は浮かびません。




「ほんなら俺染める時に染め粉の調合？とか聞いとくわ」

「ほんま？！」

「ほんまほんま」

「んふふ、やったぁ！さすがりゅーたくん」

「せやから、しっかりお仕事頑張って下さい」

「はいっ、了解しました！」




なぜか敬礼しあって、また抱きついて、そしたら龍太くんは携帯ぽちぽちし始めたから、多分つっこむろーど。


ほんと携帯依存症なんよなぁ。




「ねむい、」

「ん、寝ててええよ」




つまらんなぁ、と思ってたけど、龍太くんが背中をトントンしてくれて、こんな時間も悪くないなぁ。なんて本当に眠ってしまった私に龍太くんが携帯を向けてたことなんて知るわけもないし、ブログに「今めっちゃトイレ行きたいけど、近くにトイレなくて行けへんやばい」って書いてのは後から知りました。


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□Aぇ→←□大晴

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