お姫様は関西Jr.でした。８

□正門 ページ3

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春を通じて、少しずつグループにもまとまりが出てきた。誠也くん、リチャくん、ももが2人をそう呼ぶようになった。まずは一歩目。よかった、ほんまに。




福本「ももー、これお前の？」

「そやでー」

福本「ならおっけ」

「はぁ？！なんでもものなら食べるん！！」

福本「え、ここにあったから」

「しかもイチゴのやつ！楽しみにしてたのに！！」

末澤「アホップルまたやってんの？」

リチャ「お前ら夫婦喧嘩せずにおれんのん？」

「だって大晴がももの！」

福本「お前誠也くんとリチャくんに告げ口はずるい」

「ズルない！黙って！」




このアホップル(命名リチャくん)はいい緩衝材になってる気もする。

まぁ、いっつも喧嘩ばっかやけどな。ほんまもうちょいなんとかならんかな。




「晶哉はどっちの味方？！」

佐野「え……どうで、あ、いや」

「今どうでもいいっていいかけたよね？！」

佐野「ふふ」

「あんた先輩を敬いや？！」

末澤「佐野、こっちおいで。そこは危険や」

「末澤くん！あ、」

正門「ふは、慣れへんなぁ」

末澤「ええで、ゆっくりで」

「……誠也くん」

末澤「はは、はいよ」

福本「ちょ！！待っておかしい！！その空気おかしいっす！！」

「うるさい！もものゼリー返してよ！」

福本「返せんわ！吐くぞ！」

「汚い！！！」




こんなんが結構な頻度で起こるから、みんなはしばらくしたら基本放置。


気付いたら仲直りして無意識のイチャイチャタイムが始まるから。




「正門くん、」

正門「はぁい」

「一緒におって」

正門「はいはい」

小島「もも」

「なによ」

小島「イライラしてる時はこれやで」

「あんたはどんだけ回るもんが好きやねん」

小島「風車とか良くない？」

「ねぇ、この子疲れてる。お仕事お休みしたほうがいいかなぁ？」

正門「大丈夫大丈夫。おかしいのは元からやから」

小島「それはシンプルに失礼ですね」



きっとそろそろ寄ってくるやろなぁ。なんだかんだ寂しいんやろうし。



福本「もも」

「……」

福本「コンビニ行こ？」

「行かへん」

福本「ゼリー買ったるから」

「あれファミマやないとないもん」

福本「ならファミマ行こ？な？」

「ヨーグルトも食べたい」

福本「…半分こな？」




はい、一件落着。アホップルは本日も平和でございます。


どうかこの後も平和に過ごせますように。

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