34(sho side) ページ34
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あ「紫耀はなんの仕事してるの？」
帰りの車中で突然の質問。
紫「ん〜…」
正直Aには俺が組の頭とは言いたくない。
紫「簡単に言っちゃえばこの街の管理者的な？」
そう答えればAは「…ふぅん。」と言葉では納得していたけど、表情はどこか腑に落ちないような感じだった。
Aは何も知らなくていい。
俺の仕事も
この街の汚れも
何も知らず、綺麗なままでいてほしい。
彼女が光ならば
俺は影だ。
そんなAを守りたくて俺は、自分の部下に
彼女が外出する時は必ず付き添えと頼んだ。
俺と一緒にいるということは、少なからず彼女を危険に晒してしまう可能性が出てくる。
何があるか分からんねーからマンション下にもガードを付けた。
念には念を。
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「ゆっ、ゆゆゆ許してください…！ほんの出来心だったんですっ、もう同じことはしないんで…ほんとに…！！」
「この組に入ってる限り、忘れてはならないことは義理と人情だ。だがお前はその両方を破った。ボスの中にチャンスという言葉は、ない。」
正座して両手を挙げる男の額に、銃口を突き付ける。
拳銃を向けられた恐怖の震えなのか
死への恐怖の震えなのかは分からないが、
男の体は微かに震えていた。
それを俺はただ見下ろすように眺め、ハンマーをカチカチっと鳴らす。
紫「裏切りは、俺の前から消え失せろ。」
一言残し、容赦なくトリガーを引いた。
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作者名：rion
| 作成日時：2018年9月7日 10時
