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#33 ページ37







岩「ここ寒いね〜」





閉館の時間になった水族館を後に

場所を移動して

今はライトアップされた大きな橋の上





「さむっ!」




冬の風が髪を揺らす





さむ〜、秋も終わりだな




体をさすっていると




ふわっと感じるいい香り





「えっ...いや!悪いです!」




岩「いいよ!着てて。
こんな寒いところに連れてきた俺が悪いから」




私の体を包み込むいい香りの正体は

岩ちゃんのジャケット




「ほんと、すみません...」





顔を上げると



橋に手をかけて、遠くを見つめる岩ちゃん




ああ、やっぱり王子様



横顔さえ、素敵な顔




それに優しくて、ロマンチックで紳士




あぁー、いつかこんな人と
映画みたいな素敵な恋愛したいなぁ



なんてね。






岩「今俺めっちゃ見られてる?笑」




「はっ!いや、絵になるな〜なんて」




岩「はは!絶対嘘でしょー」





なんで私が嘘つくんですか!


って笑ってると


急に



岩「人生ってまじわかんねー」




白い息と一緒に出た言葉




「人生?笑笑」




岩「そう、人生」





これまた大きな話になったなー、


私、まだ人生なんて語ったこと無いよ





あははって笑う私を柔らかい目で





岩「だって憧れてた人が今、
目の前にいてそれでデートしてんだから」






で、デート?!!



誰と?!


え、私?!




これ、デート?!





岩「あれ、”これデートだったの?!”
って感じ?笑笑」





「いや、ちが、あ...」





岩「ふふ、やっぱり素直
それで純粋」





外界は寒いのに
ほっぺたがとにかく熱い




岩「前、Aちゃんのファンだった
って言ったことあったよね」




「は、はい!ほんとに嬉しかったです」





岩「はは、


でも、もうファンじゃないかも」




「は...」





考えてる暇もなかった




一瞬時間が止まった




だって、目の前は暗くて



周りの音は何も聞こえない



風の音も、車の音も、声も。




ただ、あったかくて、居心地が良くて



そして、いい香り






と言うわけで、


気づくのに時間がかかった


自分が岩ちゃんの腕の中だってことに





「岩ちゃん、」




岩「ん、何?」




「何だろ...」




岩「ふふ、何笑笑」




「この状況...」




岩「あったかいね〜」




うん。あったかいのは確かだけどね!




いや、ちがうちがう




なに、この状況




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作者名:ぬん | 作成日時:2016年10月2日 2時

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