▽消える恋心 ページ8
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少し早めに松竹についた。楽屋には誰もいなくて、先にメイクとか済ませとこうかなって思ったら開いた扉。
「あ…おはよ」
「お、おはよう！」
ほんと間が悪い。
あれから宏志朗くんと二人っきりってなかったんよなぁ。みんな気遣ってくれてたし。
前はどんな風に話してたっけ。宏志朗くんを見ながら、またいつも通りが分からんくなる。
最近はこんなんばっかやな。
「この前、大丈夫やったか？」
「え？」
「あの、ファンの子に絡まれたの」
「あぁ！大丈夫やで。全然。」
「そうか」
「うん」
ああ、そう言えばあの時宏志朗くんは私のことなんて全く気にしてなかったよなぁ。
それが悲しくて、悔しくて、でも認めるしかなかったんよなぁ。
「宏志朗くんはさ、」
「ん？」
「いつからAさんが好きなん？」
「え？」
「ねぇ、いつから？てか、なんで？」
自分の首を絞めたいわけじゃない。ただ気になった。
いつからあの人を知って、好きになったのか。なんであの人やったのか。
「最初は憧れやったよ。綺麗で、歌も上手くて、ダンスもできて、なんでも出来る人で、憧れてた。けど、あの人の弱さを知った時におれがそばにいたいと思った」
「弱さ？」
「Aさんは、ひとりになると死んじゃうから」
なにそれ。あの人がひとりになるわけないやん。あんだけたくさんの人に愛されてて、自分のものにしてて、てか、あんな強い人が死ぬわけないし。
なんでそんなマジな顔すんねん。
「でも、丈くんたちがおんねんで？」
「うん。けど俺は丈くんにも負ける気はしてない」
「…な、」
「Aさんて強く見えるやん？けどな、ただの寂しがりやの女の子やねん。」
宏志朗くんは恋する男の子の顔をしてた。
ああ、もういいや。本当にこれでおしまい。
「宏志朗くん」
「ん？」
「私だって宏志朗くんのことほんまに好きやったんやで？」
これが本当に最後。
「うん。知ってるよ。ちゃんと分かってるし、嬉しかった。気持ちには応えれんけど、ももことは仲間として妹みたいに大事に思ってる。」
今までもう終わりにする、諦める、封印するって何度もきっかけを作ってきたけど、結局そんなことできてなくてズルズルここまで来てしまった。
だけど、これが本当に最後。
どこかスッキリした気もして、これでやっといつも通りでいられる気がした。
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なや - 晴太郎が年上のお姉さんのほうにちょくちょく出てくるから気になって仕方ないです！頑張ってください！ (2017年4月14日 23時) (
レス) id: 972acb31ee (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - コメント失礼します いつも楽しみにしてます！パート4のパスワード教えていただけませんか？ (2017年4月13日 0時) (レス) id: 6a54daccde (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2017年4月9日 9時) (レス) id: 2944c5a0aa (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - とても気になります！良かったらでいいのでパスワード教えてくれませんか？ (2017年4月7日 21時) (レス) id: a255272259 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - コメント失礼します。 いつも楽しく読ませて頂いています！続きが気になるので、パート4のパスワード教えていただけませんか？ (2017年4月7日 20時) (レス) id: b456d9a872 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aoi
| 作成日時：2017年2月6日 21時
