▼デートごっこ(宏志朗side) ページ18
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やっと松竹座のすべての公演が終わった。終わった勢いそのままで、Aさんを思い切ってデートに誘えば人目につかないとこならいいよって。
どこやねんそれ？！って思ったけど、俺の事を考えてくれての判断やって分かってるから何も言えん。
結局ふたりでカラオケ。まぁ、二人きりになれるしええねんけどさぁ。
「宏志朗歌って？」
「もー、さっきから俺ばっかりやないですか！」
「えー、だって宏志朗の声好きなんやもん」
「はは、声だけ？好きなの？」
「なわけないやん。全部好き。大好き」
お互い探るように言葉を選ぶのも、Aさんが勘違いさせるように誘うのもやっと慣れてきた。
Aさんは不安なだけで、俺を独り占めしたいだけ。だけど、そこに孕む罪悪感がいつだって苦しいんやと思う。
「Aさん、俺と二人きりの時は彼女になって下さい」
「え？」
「俺はAさんの彼氏になる。2人の時だけの秘密。」
「ふは、何言ってんのー」
「本気やで？ええやん、2人きりの時くらい俺だけのAさんになって？」
罪悪感なんて持たなくてええよ。全部ひっくるめて好きになった。
俺はいつだってAさんのもの。
だから、Aさんだって俺のになってほしい。けど、それが叶わないことなんて分かってるから、ちょっとくらいワガママ聞いてよ。
「Aさん知らんやろ。俺、思てるよりAさんのこと好きやし、ヤキモチも妬いてるからな。」
「宏志朗、」
「Aさんしか知らんし、知りたくない。Aさんだけ。って重いよな」
Aさんのあざとさはよく知ってる。
俺だっていつまでもただの男の子ちゃうねん。あざとく生きることだってできるねんで。俺の言葉をAさんが重いって思うわけなんてない。
重いくらいがちょうどいい。Aさんはそんな人。
「宏志朗がそんなこと言うなんて思わんかった」
「はは、俺やって成長してるんです」
「私の？」
「ん？」
「宏志朗、私の？」
「そうやで。Aさんの。Aさんだけ」
そう言えば嬉しそうに笑って、でもちょっと泣きそうな顔して俺に抱きついてくるから可愛くてしゃあない。
愛しいって多分こういうこと。
俺が唯一、丈くんや大吾、康二くんに勝てるもの。
それは、一途さ。
Aさん以外の女の人なんていらん。他で遊ぶ人になんて絶対負けん。
「Aさん、好きやで」
「わたしも、だいすき」
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なや - 晴太郎が年上のお姉さんのほうにちょくちょく出てくるから気になって仕方ないです！頑張ってください！ (2017年4月14日 23時) (
レス) id: 972acb31ee (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - コメント失礼します いつも楽しみにしてます！パート4のパスワード教えていただけませんか？ (2017年4月13日 0時) (レス) id: 6a54daccde (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 更新頑張ってください！ (2017年4月9日 9時) (レス) id: 2944c5a0aa (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - とても気になります！良かったらでいいのでパスワード教えてくれませんか？ (2017年4月7日 21時) (レス) id: a255272259 (このIDを非表示/違反報告)
ブタ(プロフ) - コメント失礼します。 いつも楽しく読ませて頂いています！続きが気になるので、パート4のパスワード教えていただけませんか？ (2017年4月7日 20時) (レス) id: b456d9a872 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：aoi
| 作成日時：2017年2月6日 21時
