お姫様は関西Jr.でした。2

▼先輩と後輩(龍太side) ページ40

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「るーたくんっ！膝枕いる？」

室「い、いらんわ！！」

「ふはは、顔赤ーい！」

向井「なー！るーたくんより俺！」



こんな風にからかわれるのも日常茶飯事。


別に後輩のくせにとか年下のくせにとか思わへんよ。むしろAが笑ってると安心する。


ただ俺とAはそんな関係やないけどな。






「龍太くんこの前貸してくれたスプレーどこのでしたっけ？」

「あー、なんて名前やったっけ。でもあれ美容室でしか売ってないやつやで？」

「えー、そうなんですか？」

「気に入ったんなら買うといたるで？」

「え！お願いします！やったー！またお金渡しますね」

「ええよ、そんくらい」



ふたりきりになればちゃんと敬語で話すし、からかってくることもない。もちろん関係を求めるようなこともない。


キスはおろか手をつなぐことだってない。


だってさぁ、俺らの代ってあんまりAと絡みなかったし。あいつは基本丈達か康二達と一緒にやってたからな。





「あれ、龍太くんまだおったんですか？」

室「おー、Aおつかれ」

「お疲れ様です。康二どこ行きました？」

室「康二なら道枝のとこ。もう戻ってくると思うで」

「もー、またみっちーか」



こうやって一緒に松竹座で公演を作っていくなんて思ってもみんかったなぁ。



向井「ただいまー！」

「遅い」

向井「ごめんって！」

「お腹すいた」

向井「俺もー！あ、るーたくんもご飯行こー！」

室「え、俺も？」

向井「行けん？」

室「ええん？」

向井「え、あかんの？」

「ふ、疑問文ばっかり。ほなみんなで行きましょー！」

向井「ほらほら！」

室「おー」

「るーたくんごちでーす！」

向井「まじっすか？！ごちーっす！」

室「お前らそれが目的か！」



決して近い関係ではないけど、これくらいの距離感がちょうどいいかなと思ってる。


ただの先輩と後輩。


それでいい。それがいい。



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