シンデレラガール永瀬廉 (ページ5)

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やがてシンデレラガール魔法が解ける日が来たって

～廉side～

「ううん、私の病院

私、もうすぐ死ぬから」

と、あまりにも明るく自然にキミは告げた

『えっ、な、どういうこと？』

「私ね、小さい頃から病気がちで何度も入退院を繰り返してたの。

で、最近またひどくなってきて検査したらね余命告げられた」

人の感情を読み取るのが苦手な俺でも分かった。

キミがどれだけのものを抱えているのか

そして、どれだけ不安なのか

でもその気持ちを悟られないように

必死で前を向いているように見せてきたのか

『余命って…
いつなん』

こんなこと、彼氏でも家族でもない俺が聞いていいことだと思わない

だけど

キミを支えたいって

思ってしまっていた

「1年」

悲しいような、苦しいような、

でも笑顔で明るくキミは

自分の余生を俺に伝えてくれた

『そっか、それで

次いつ会えるん？』と俺が聞くと

キミは今まで見たこともないくらい
驚いて

「えっ、廉くん？
なに言ってるの？」

と信じられないという顔で俺に聞いてきた

『なんで？』

「え、私死ぬんだよ？

1年後に

次の春を迎える時には私はもういないんだよ？」

『それがなんなん？

俺は、Aちゃんが好きやねん

それは、今の話を聞いても揺らがんかったんや』

「もう、意味が分かんない」

怒って帰ろうとするキミの手を掴んで

『もし、Aちゃんがボロボロの姿になったとしても、俺は

Aちゃんを守り続けるって誓うよ』

と伝えた

あの時、俺はなんでこんなことを言ってしまったのか分からない

恋愛はゲームで、俺の人生において重要なものでもない

邪魔をするような女ならすぐに切り捨てる

と思っていた俺が

あんなにもキミを守りたいと思った