シンデレラガール永瀬廉 (ページ3)

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キミはシンデレラガール
My precious one

～廉side～

もしかしたらまだいるかもしれない…
と変装を念入りにして

駅まで全力ダッシュで向かうと

白いワンピースに
帽子を被った

キミの

後ろ姿を見つけた

『Aちゃん！』と大声で呼べば
きっと届くんだろうけど
今の俺の仕事じゃ、そんなことは出来ない

しかも、この人混みの中、
Aちゃんを追いかけている姿を見られたら、デビューしたばかりの俺は
沢山の人に迷惑を掛けてしまう

そう思い、グッと堪えた

家に帰ろうと電車に乗ると

海人からLINEが届いた
♪LINE『れん～デートはどう？何時くらいに解散する～？？』

海人は、Aちゃんに恋に落ちた時からずっと相談に乗ってくれていて

今まではちゃらんぽらんな恋愛をしてきた俺だったから

『こんな真剣に恋愛してる廉、初めて見たから俺応援する』って言ってくれた

心強い存在

海人は実家が遠いこともあって、仕事がある日はよく『帰るのがめんどくさーい泊めてー』って言ってよく俺の部屋に泊まりに来る

『もう解散したから来てええよ』と返信を送ると

『えっ、よくわかったね笑』と送られて来て

『当たり前やろ笑』と一人でふふっと笑ってしまった

電車に揺られ、
そういえば、なんで
俺、ファン対応結構長くしてたのに
追いついたんやろ？

となんだか不思議に思った

まだキミの秘密に気が付いてない俺は、

『方向音痴なんかな？可愛いな』

なんて

何も知らずに、そんなことを思っていた