距離と心と ページ5
＿＿涼太
nb「…だれ？」
翔太の声に押されてモニターを見ると、
少し荒い画質でもしっかりと分かるくらい
肩を上下させて息を整えているその人。
「めぐ、ろ。」
nb「…あけてやれよ。」
「……ん。」
小さく深呼吸をしてから
ドアノブにかけたままだった手を捻る。
ゆっくりとドアを開けると
いつになく真剣で、
焦ってるような、落ち着いているような
寂しそうな、覚悟を決めたような
まだ少しだけ息が上がっている目黒がいた。
「舘さん。」
「久しぶり、だね…なんか。」
たった１週間しか空いていないのに
ずいぶんと目黒が大きく見えた。
さっき翔太とあんな会話をした手前、
少しだけど緊張してしまって
絞り出した声は上擦ったようなものしか出てこなかった。
「さっき、滝沢くんから話…聞きました。」
俺の情けない声とは違って、
彼のは意思を持った声だった。
「俺、受けます。
もう返事もしてきました。」
ヒュッと喉がなったのが分かる。
強ばる身体が
追い付かない心の動揺を俺に教えてきた。
nb「涼太…」
「お、俺のこと…」
不安が、上手く言葉にならない…
続く言葉が見つからなかった。
「自分の意思です、舘さん。」
「俺は、いまの俺は…まだまだなんも知らなくて、
舘さんに対する気持ちだけて突っ走っちゃう。
…だから、snowmanに入って、いろんなこと体験して
いっぱい吸収して、もっともっと…もっと成長します。」
「…ぁ」
「いままで見たこと無いような景色とか
感じたことない感情とか、そういうの全部。」
目黒が俺の手をとって、握った。
その瞳が俺を捕らえて離さない…
否、俺が目を離すことが出来なかった。
ふっと柔らかく微笑んで、もう一度口を開いた。
「強くて格好いい、良い男になって…
もう一回、今度はちゃんと告白させてください。」
「目黒…。」
「絶対、俺のこと好きさせてみせますから。」
「…ふ、頼もしいね。…待ってるよ。」
それから年が明けて、snowmanは9人体制になった。
3人が起こしてくれた新しい風は
言葉のとおり、snowmanを見たことない景色へと運んでくれた。
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YOKO1220(プロフ) - 更新待ってました！！続きがとても気になります。 (2022年8月24日 20時) (
レス) @page12 id: 3f34e75752 (このIDを非表示/違反報告)
YOKO1220(プロフ) - 大好きなお話です。更新まってます！！ (2022年3月21日 1時) (レス) @page8 id: 3f34e75752 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - 更新待ってました！嬉しいです！！！ (2021年12月20日 17時) (レス) @page6 id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無 | 作成日時：2021年10月13日 0時
