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＿＿涼太
結局、翔太の目は誤魔化せてなかった。
本当に変なところ鋭いんだから…。
nb「なぁ、分かってて隠されんのめっちゃ嫌なんだけど」
「別に隠してないよ、大事にしておきたいだけ。」
あ、へそ曲げちゃった。
これは言うまで帰してくれないモードだな。
目黒にああ言った手前、秘密にしておきたかったけど致し方ないか。
「…去年の歌舞伎の稽古からさ、目黒とちょこちょこ居残り練習してるの。」
nb「え…涼太が？」
「うん」
nb「誰と」
「だから目黒と(笑)」
nb「え、いつから？」
「去年って言ってるじゃん、聞いてる？」
開いた口が塞がらないといった様子の翔太。
はっとして表情を整えてこちらへ向き直る。
nb「きっかけは？」
「…随分と掘ってくるね。」
聞きたいことは聞けたんだからもう解放してくれたって良いだろう…。
ため息混じりに翔太を見つめると、少しだけ申し訳なさそうな顔をして視線を逸らした。
nb「…涼太、そういうことするタイプじゃねぇじゃん。だからなんかあったのかと思って。」
確かに…
こんな風に個人的に練習をしているのは
目黒が初めてだ。
「似てんだよ…目黒。昔の俺達に。」
「去年…空きリハ室にひとりで残って練習する目黒を見つけた時、なんか居なくなっちゃいそうな気がしたんだよね。
翔太も覚えてるでしょ？ 稽古中も萎縮しちゃって動けないでいたじゃん。」
静かに頷く翔太を見て安心する。
俺も翔太も、見ていた所のは同じだったのかもしれない。
「このままでいたら潰れちゃいそうって…
…守らなきゃって、
思ったのかもしれないね。」
そうやって自信をなくして、
希望や憧れを手放して、ここを去っていく仲間を何人も見てきた。
またか、あいつもか、って半ば慣れてしまっている部分もあったが…。
「目黒は、他の子みたいに居なくなって欲しくなかったから。」
nb「…。」
「あ、もうこんな時間じゃん…そろそろ行くね…！」
nb「あ、うん。呼び止めて悪かったな。」
稽古場を出ていつもの場所へ向かう。
居残り練習の部屋まで聞いてこなかったのは、翔太の優しさだろう…。
俺が大事にしてるものは絶対に取り上げたりしないからね。
今年の居残り練習できる期間も、きっとすぐ終わってしまう。
この瞬間に全力で打ち込んで、
そして…また来年も。なんて笑い合えたら…。
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ニナ(プロフ) - 更新めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます！どうかどうか、二人の思いが重なってほしい…涙 (2021年10月5日 23時) (
レス) @page49 id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
無(プロフ) - ニナさん» コメントありがとうございます◎更新に波があって申し訳ありません…ぜひぜひ今後とも楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2021年10月5日 23時) (レス) id: 7e11e0c637 (このIDを非表示/違反報告)
無(プロフ) - 魏紫姫 桜描さん» コメントありがとうございます◎！めめだていいですよね〜…作品も供給も是非もっと増えて欲しいですよね、、 (2021年10月5日 23時) (レス) id: 7e11e0c637 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - 初めまして。ものすごく続きを楽しみにしている者です。次の更新、マイペースでもちろん構いませんので、楽しみにしてますね。応援してます！ (2021年9月30日 22時) (レス) id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
魏紫姫 桜描 - 初コメです！俺も，めめだて好きなのでめっちゃ嬉しいです！俺も，めめだての小説書いてるので、読んでみてください！応援してます！ (2021年8月1日 12時) (レス) id: 067498defb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無 | 作成日時：2021年4月19日 21時
