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＿＿蓮
舘さんの口からでる言葉は、ナイフみたいで痛かった。
喉の辺りがキュッとして苦しくなった。
でも、その表情は穏やかで。
それでいてどこか照れてるような、はにかんでるような。
返答に困ってなにもしゃべれずに居ると、
ポスンと俺の横に座ってから…でもね、と続けた。
「目黒がおかえりって言ってくれて、
目黒の食器とか、服とか…ほかの誰かがいる生活が始まるんだって思ったとき…。
なんか…嫌じゃないなって、ほっとした気持ちになった。」
「…。」
「…ふふ、
お前じゃなきゃこんな風に思わなかったよ。
たぶんね…？」
あ、、
また崩れた＿＿。
舘さんの素の笑顔だ。
さっきナイフみたいに飛んできた言葉はもう無くて。
照れながら渡された言葉は俺の胸にすっと染みていった。
「……。」
もう…あぁ、
好きだ、大好きだ。
舘さんに向かって手を伸ばそうとした、その時。
「ま、ほかの人と暮らそうなんて思ったことないから分かんないけどぉ〜」
ひらりと交わすかのようにソファから立ち上がり、
テレビのリモコンを手にして電源をいれた。
肩透かしを食らった俺の耳に賑やかなバラエティ番組の音が入ってくる。
「そのあげて落とす感じ止めてくださいよ…(笑)」
「ぇえ(笑)…そんなつもり無いよっ。」
夕飯作ってくるからテレビでも見てなって、
またキッチンに戻っていく後ろ姿だけを見てた。
いたずらっ子みたいにパタパタと歩いているけど、短髪から覗く耳が少しだけ赤く染まっていて…。
(…そう言うところもずるいよなぁ、)
ソファに深く腰かけ直して天を仰ぐ。
ジェットコースターみたいな感情の起伏、
心は温かさで満たされたけど…。
いつまで続くか分からない生活。
確実に終わりが来る生活。
いつか来てしまう舘さんとの生活の終わりを想像して、
少しだけ寂しくなってしまった。
それでも、
舘さんが少しでも安心して暮らせるように、
穏やかな気持ちで過ごせるように…。
俺も動き始めている。
思いを伝えるのは全部が終わってから…。
自分にそう言い聞かせて、
深いため息をひとつ落とした。
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ニナ(プロフ) - 更新めちゃくちゃ嬉しいです！ありがとうございます！どうかどうか、二人の思いが重なってほしい…涙 (2021年10月5日 23時) (
レス) @page49 id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
無(プロフ) - ニナさん» コメントありがとうございます◎更新に波があって申し訳ありません…ぜひぜひ今後とも楽しんでいただけたら嬉しいです。 (2021年10月5日 23時) (レス) id: 7e11e0c637 (このIDを非表示/違反報告)
無(プロフ) - 魏紫姫 桜描さん» コメントありがとうございます◎！めめだていいですよね〜…作品も供給も是非もっと増えて欲しいですよね、、 (2021年10月5日 23時) (レス) id: 7e11e0c637 (このIDを非表示/違反報告)
ニナ(プロフ) - 初めまして。ものすごく続きを楽しみにしている者です。次の更新、マイペースでもちろん構いませんので、楽しみにしてますね。応援してます！ (2021年9月30日 22時) (レス) id: b294cacc31 (このIDを非表示/違反報告)
魏紫姫 桜描 - 初コメです！俺も，めめだて好きなのでめっちゃ嬉しいです！俺も，めめだての小説書いてるので、読んでみてください！応援してます！ (2021年8月1日 12時) (レス) id: 067498defb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無 | 作成日時：2021年4月19日 21時
