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土井side
遅れて来ておいて何なんだが。
Aさんの寝ている姿を初めて見たけれど。
長いまつげに、薄く開いた唇。
ふんわり色付いた頬。
これは言わせてほしい。
か、可愛い……！
いや、そんな事より起こそうか、どうしようか。
Aさんは約束の時間から待っていてくれたのだ。
待ちくたびれて寝てしまったのだろう……
自分が遅れてしまったせいで。
どうしようか悩んで、
やっぱり声を掛けてみる事にした。
肩に手を添えようと手を伸ばす。
土井「あの、Aさ……」
すると、
『………半助、さん……』
Aさんが私の名を呟いた。
土井「っ……？！」
思わず伸ばした手を引っ込める。
そしてまた、Aさんからは小さな寝息。
もしかしてAさんの夢に私が……
『……おなか、すいた………』
あ、お腹が空いたのに私が来ないから。
そりゃそうだ。
土井「Aさん、Aさん」
優しく肩を揺すると、閉じていたまぶたが
ゆっくり開かれて。
夢から戻ったAさんが、また呟く。
『あ……半助さん……』
◆◇
土井「……というわけで。
本当に、遅くなってすみません」
言い訳になるかもしれないけれど、
道中起こった事を話しながら町を歩く。
『全然。人助けは素晴らしいし、
色んな事が起こりますよね』
あはは、なんてAさんは笑うけれど、
本当は嫌になっていたりしないだろうか。
もう、次はないんじゃないか。
せっかくAさんとの時間を過ごせているというのに、足取りは少しだけ重い。
『ねぇ、半助さん』
そんな様子に気付いたのか、
Aさんは私の袖を握った。
『今日は特別にお咎めなしです。
でも次の約束に遅れたら……にっがぁーい薬草茶
飲んでもらいますからね』
そしてツン、と私の額を指で突いて
眩しい程の笑顔を向けた。
その笑顔と、背伸びする姿。
そして嬉しいのは、"次の約束"の言葉。
ねぇ、Aさん。
土井「何でもご馳走します」
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はな(プロフ) - 舞美さん» 舞美さん、初めまして！読んでくださって、ありがとうございます！！そう言ってもらえて感激です…だいぶキャラ崩れしていると思うんですが、お許しください。これからも更新頑張ります！コメントありがとうございます:) (2021年5月4日 23時) (
レス) id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
舞美(プロフ) - はなさんの作品大好きです｡土井先生といい利吉さんといい、、私徳でございます、、。これからも応援してます！ (2021年5月3日 21時) (レス) id: 762e6989c9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2021年4月18日 15時
