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利吉side
ぎゅっと背中に回された、Aの腕。
近くで感じる、Aの吐息や温かさ。
『ごめんなさい……利吉さん』
Aは何度も、ごめんなさいと。
違うよ、それが聞きたいんじゃない。
利吉「……じゃぁ、どうして？」
『そ、それは……』
利吉「A、目を見て？」
やっと、目を合わせてくれたAは、
ぽつりと話し出した。
『は、恥ずかしくて』
利吉「え？」
『あの、あの日から……利吉さんの事見ると……
ドキドキして大変なんです』
あの日って、あの？
利吉「私とAが一緒になった日、の事？」
『ちょっ、はっきり言わないで下さい！』
つまりは、私を見るだけであの夜の事を思い出して、
めちゃくちゃ恥ずかしいという事らしい。
だから、触れるとか触れられるとか、
もうそれどころじゃないと。
利吉「……………何だそれ……」
私は頭を抱えた。
いや、可愛い。可愛いんだけど。
利吉「嫌われたんじゃないかとか
あの日、本当は嫌だったんじゃないかとか」
ぐるぐると、考えたじゃないか。
ふらふらと、我を失うくらい。
『そんな！嫌いになるわけないです』
利吉「……嫌じゃなかった？あの日」
『えっ！それは……』
Aの顔は、みるみる真っ赤になっていく。
………可愛い。
利吉「やっぱり……嫌だった？」
『いえ！そ、そんな事は……！』
利吉「じゃぁ……良かった？」
慌てるAを見ていると、
私はすっかりいつもの調子を取り戻す。
『！！よ、良かった……です』
利吉「ふふっ。私も、良かったよ」
『ひぃ！』
ぷしゅう、とAの頭から湯気が出ている様な。
……本当、可愛い。
するとAは、真っ赤な顔のまま私を抱きしめた。
『……傷付けて、ごめんね。大好き』
利吉「ううん、私も大好きだよ。
だからもう、避けたりしないで？」
こくり、とAは頷く。
利吉「これから何度だって、
あぁいう事があるんだから」
ちゅ、と頬に口付けた。
『ひぃ！』
いや、本当に焦ったんだからな。
私はAに気付かれない様に、
ほっと胸を撫で下ろしたのだった。
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はな(プロフ) - いとーさん» 初めまして！一気読みありがとうございます！疲れたでしょう…！ドキドキしてもらえて、嬉しいです。とにかく私の夢と妄想を詰め込んでいる作品ですが、よければこれからもお付き合いください。更新頑張ります！コメントありがとうございます:) (2021年4月5日 23時) (
レス) id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
いとー(プロフ) - はじめまして！今日この作品を一気読みさせていただきました！最初からずっと胸がドキドキします！！更新頑張ってください！ (2021年4月5日 9時) (レス) id: a04005cb99 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2021年2月27日 0時
