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利吉side
利吉「ほら、付いてるよ」
口元に付いたみたらし餡を拭いてあげると、
Aさんは俯いてしまった。
多分、恥ずかしがっているのだと思う。
可愛いなぁ。
利吉「前にもこうして拭いたことがありますね。
Aさんが土井先生と甘味処へ行ったとき」
『もうやだ、言わないで』
利吉「私も食べたいです、みたらし団子」
『えぇ？女の子誘って行っておいでよ』
私はもうお腹いっぱいだし、なんて
Aさんは笑った。
いや、みたらし団子が食べたいというよりか、
Aさんと過ごしたいという意味だ。
利吉「私にはAさんしかいないのに？」
はいはいって流すかと思ったのに。
もしかしたら、良い反応をしてくれるかもと
淡い期待はしていたけれど。
Aさんはまさか
カッと目を開いて私に詰め寄った。
『やっぱり！
どうしちゃったの、利吉くん！』
利吉「ど、どうとは」
『えっと、待って待って。
今日はどこに行ってたの？』
利吉「買い出しです。
ほら、にんじんも大根も安くって」
さっき土間に置いた食材なんかを指差すと、
Aさんは"じゃぁ本当に…"と呟いた。
利吉「何がですか、何？」
『利吉くん。女遊び、やめたの？』
Aさんの言葉に、瞬きを繰り返した。
利吉「え、いや私は別に
女遊びなんて今まで一度も」
『そういうの良いから！私聞いたの！』
私の言い訳というかなんというか
まぁ全然聞いてくれなくて、
Aさんは出掛けている間の出来事を
興奮気味に教えてくれた。
『……って、話なの』
それは自分にとてもよく当てはまる内容だと思った。
………いや、白状する。私だ。
紛れもなく私の、"利平"の、ことである。
たしかに最近、
今までのように誘ってくる女にも
新しく寄ってくる女にも、
誰とも遊ばないこと、
声を掛けないでほしいことを、伝えている。
『ごめんね。私が利吉くんの家にいるから、
出掛けるのに気を遣わせたよね』
何を言うんです。
Aさんには、ここにいてもらわなきゃ嫌だ。
無理矢理にでも、やっと引き入れたというのに。
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イリス(プロフ) - 夢主と利吉の関係性も好きだけど、なにより北石さん大好きですｗｗｗ (2022年12月5日 0時) (
レス) @page13 id: af492db464 (このIDを非表示/違反報告)
Saku*no(プロフ) - こんにちはどの作品も利吉さん好き！これからの更新頑張って下さい！！ (2022年10月30日 10時) (レス) @page1 id: 39a66916ed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はな
| 作成日時：2022年10月30日 10時
