俺も、俺だって ページ14
久々知side
基本的に、忍たまとくのたまは
普段あまり交流してはいけない。
Aはよく、俺たちの方へ来るけれど
それは委員会とか、まぁとにかく正当な理由が
あるから良しとして。
俺がくのたま教室、しかも部屋を訪ねるなんてのは
あっちゃいけないのだ。
兵助「気付いてくれますように」
だけど、この手ぬぐいは返したい。
そこで考えたのは、小石に手紙を丸めて放ること。
わざわざ人目に付く場所ではない方が良いと思い、
火薬庫で待つ旨を書いた。
あまり強く放って、
障子に穴を開けてはいけないから、そっと。
トン、と障子に当たったのを確認して、
俺は火薬庫へ向かった。
◆◇
兵助「息、整ってきた?」
『う、うん……ありがとう』
下を向けていた顔を上げて、Aは微笑んだ。
『……これ、びっくりしちゃった』
そうAが取り出したのは、
気付いてほしくて放った手紙。
兵助「気付いてくれて良かった……
これ、返すの忘れててさ……ありがとう」
『あ!本当……私もすっかり忘れてた!』
念入りに、念入りに洗った手ぬぐいを、
Aはありがとうと言って抱きしめた。
可愛いよな、本当……
そして俺!い、言おうと思っていたこと!
兵助「き、今日は楽しかった」
すると、Aは少しきょとんとしてから
『私も、すっごく幸せだった……あ、』
"幸せだった"なんて言って、
恥ずかしそうに口元に手を当てて。
『し、幸せとか……ごめ……』
謝らないでくれよ。
俺も、俺だって、
兵助「Aと出掛けられて、幸せだった。
また誘っても……良いかな?」
勇気を出した俺に、
Aはとびきりの笑顔で頷く。
『……うんっ、嬉しい!』
ずっと可愛いけど、
今日一番の可愛さだと思った。
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はな(プロフ) - ねう。さん» お返事遅くなりました🥲実は自分でもお気に入りの作品なので、読んでもらえて嬉しいです!ねう。様のコメントをきっかけに久々に読み返しました🥹コメントありがとうございます! (2023年1月4日 8時) (レス) id: 1cb0e453a9 (このIDを非表示/違反報告)
ねう。(プロフ) - めちゃめちゃ良かったです…泣 昨夜に続き、推し読ませてもらいましたがわんわん泣きました笑 切なくてトキメキやばくて神作品すぎました。。このお話とっても大好きです。推し中々見つからないので幸せでした…。素敵な作品ありがとうございます! (2022年12月18日 11時) (レス) @page43 id: dee5bda7f0 (このIDを非表示/違反報告)
友里(プロフ) - 後ご自身があれば編集パスワード入れてOKです。コメント長くすみませんでしたお返事お待ちしています。 (2021年10月18日 12時) (レス) id: 0851e577c4 (このIDを非表示/違反報告)
友里(プロフ) - こんにちは、私も久々知君大好きでイベント後できたら嬉しいです。もしもご迷惑でしたら申し訳ありません。「https://uranai.nosv.org/u.php/event/edokyo/」「あなたの作品!!」という作品ですやり方画面にペーストに押せば大丈夫と思います。 (2021年10月18日 12時) (レス) id: 0851e577c4 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 飛鳥さん» こんばんは!コメントありがとうございます、励みになります!!見つけてもらえて嬉しいです。本当に自己満足な作品になっていますが、読んで頂けると嬉しいです。更新がんばります! (2021年7月7日 22時) (レス) id: f70efdef00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2021年7月4日 9時