【忍たま】私は久々知くんが。【久々知兵助】

私の好きな人 ページ1

you side



くの一教室、五年生のAAとは私です。
ちなみに学級委員長やってます。



今日も山本シナ先生のお遣いで、
あの男に会いに行かなきゃならない。






くっ、くっ……せーの、




『久々知くーん』



兵助「あ、A」




どうしたの？なんて言いながら、
こちらに駆け寄ってくる。



やだ！近い近い！！




『ごめんね。あの、火薬をね』



兵助「あぁ、わかった。じゃぁ一緒に行こう」




チャリ、と火薬庫の鍵を見せてにっこり笑う姿に、
ドキッとした。







兵助「大変だなぁ、学級委員長は」



『火薬委員会委員長代理も大変でしょ』




この長ったらしい肩書きを持つ男。
五年い組、久々知兵助。



私の、好きな人だ。





兵助「そうだなぁ、こうやって
　 Aによく呼び出されるから大変かも」



『そ、それは土井先生が悪いっ』



兵助「あはは。いつもバタバタして
　 捕まらないもんなぁ土井先生って」




その笑顔も、私には眩しくて眩しくて。






基本的に忍たまとくのたまは、
関わり合うことは少ない。



だから私は仲良しな忍たまもいないし、
まぁ会えばきちんと挨拶くらいはする。



久々知くんとだって、
これがきっかけで話すようになっただけだ。







兵助「そういえばこの間。五年生のくのたまたちが、
　 タカ丸さんのこと追いかけ回しててさ」




ガチャリと火薬庫の鍵を開けながら、
久々知くんは世間話を始めた。




『あぁ、休日でしょ？
　タカ丸さんに髪結いしてもらうの！って、
　みんな意気込んでた』




タカ丸さんと接点を持ちたい子が多いからね。
みんなね、恋したいのよ。



忍たまと関わることに積極的なくのたまもいて。
まぁ私は、その逆なんだけれど。





兵助「……Aは、そうじゃないの？」



『え、うん』




タカ丸さん、髪はめちゃくちゃ眩しいけどね。
私は、まつ毛が可愛い人の方が好きだしね。




兵助「……そっか。はい、これ火薬」




火薬の入れ物を受け取るとき、
手が触れるかと思ってドキドキした。






………まぁ、触れることはなかった。

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