聖夜のプレゼント《2__2017》 (ページ6)

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告白の返事をもらったのは、告白してから1ヶ月後、
ちょうど、クリスマスの日。

この日は、丸光園でクリスマス会があって。
1日、休みをもらって、朝からずっとそこにいた。

今年は、セリも来てくれて。

「元気？」

「おう。セリこそ……」

「元気だよ。
敦也は……えっと、医療系の何かだよね？」

「そう。最近やっと先輩の背中についていけるようになってさ、大変だよ、ほんとに。」

幼馴染で、人生のほぼ全部を一緒に過ごしてきた家族で。
久々に会ったもんだから話が弾んで。
子どもたちが遊ぶ部屋の隅っこで、2人で並んで話していた。

「……丸くなったね、なんか。」

「……おう、」

不思議な経験をしたあの夜から。
信じてみるのも悪くないと、そう思った。

そして、慧さんに一目惚れしてから。
隣にいて、見合うようなヤツになりたいと思った。

ふと、子どもと遊んでいる慧さんに眼を向ける。
慧さんは、そこにはいなくて。

近くにいた子どもに聞くと、

「どっかいった。
敦也の顔見て、悲しそーな顔してた。なんかしたの？」

「……行ってきたら？」

セリに見つめられて、胸が嫌な音を立てる。
いつもこうだ、
ほかの、周りの人は、1番いい選択肢、正解を知っていて。
俺は、それがわからなくて、バカばっかりする。

「敦也が今しなきゃいけないのは追いかけることじゃない？せっかく丁寧に教えてあげてるんだから行ってきなよ。」

いつだって俺は正しい選択なんてできやしない。もがくしかない。
だけどこんな俺でも、そこそこ幸せな暮らしをして、恋心を抱くんだってこと、
誰かに示したいって、思ったんだ。