【短編集】夢を見た (ページ8)

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私は勝手に幼馴染が男だと思っていたからびっくりしたし、サンがこんなにニコニコしてテンション上がっていること
私のことを忘れるくらい会話を楽しんでいたことに寂しくなった

「そうなんだ…良かったね」
幼馴染に嫉妬するなんて余裕無いと思ったけど、彼女だもん。
普通だよね

でも、サンの大切な友達だと思うと「話さないで」なんて言えない…
ただ口をつぐむ

サンはその後も私の表情も見えていないのか、イェナさんとの話ををし続ける。
カフェのランチも味がよくわからないくらいに気が落ちてしまった

ランチが終わった頃には、私はどっと疲れが押し寄せて「サナごめん…今日はお家帰ってもいい？」と言えば大袈裟に心配してタクシーを呼んで過保護になる

今はそんな過保護なサニもうざったらしく感じてしまう。

SN「A気づかなくてごめん。いつから体調悪かったの？」

SN「無理させてごめん。水飲む？」

「大丈夫だから、少し静かにしてもらえる？」

SN「……ごめん」

「ううん、ちょっと暑かったからかな？大丈夫だから。心配しないで」

そう言ってサニの肩にもたれかかって眠る。

サナはタクシーから降りる時も抱っこしようか？と言うのでそこまで酷くないことを伝えて家に帰ってベッドで寝る。

何も見なかった。
何も聞かなかった。
何も知らない。とおまじないをかける様に目を閉じた。