♯32 ページ32
かけても出ないと思ってたから
何も考えずにかけたのか
それとも
寝起きの頭で
今なら素直に話せると思ってかけたのか。
でも、結局繋がらなくて
無機質なアナウンスだけが聞こえる。
ただいま、電話にでることができません
出れないのか
出たくないのか。
いつもなら
寝てるんだな。ってすむことが
今はそうは思えなくて
結局自分が蒔いた種なのに。
ぽろぽろと流れる涙をそのままにして
ソファで朝まで過ごした。
でも
それからも篤人から連絡はなくて。
ちゃんと帰ってきたのかな?
時間が経つにつれて
今度は辛さが増して行く。
このまま連絡来ないんじゃないか
連絡来ても、ワカレヨウ言われるのか
私は、弱い
怖くなって、連絡もできないなんて。
独りになるのが怖い
失うことが怖い
大切なものは失ってから気付いても遅い。
今は、何をしても
失っていく恐怖にしか頭が回らない。
ごめんなさい…
って、ひとり泣いたって仕方ないのに
篤人がいつ帰ってくるかはわからない。
そのまま今日もソファで過ごした。
夢を見た。
篤人がいるのに
振り向いてもらえない夢。
呼んでも呼んでも
振り向いてもらえない。
夢の中で泣き叫んでる自分に
自分自身が追い打ちをかけて
苦しくて苦しくて息が詰まる。
篤人…助けて
篤人…篤人…篤人…
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作者名:mamico | 作成日時:2014年8月11日 21時