再会（1） ページ24
「久しぶり、Aちゃん。
元気にしてた…って何で泣いてるの？」
拭ったはずの涙がまだ残っていたのだろう。
ひーちゃんこと遠野日和はそう言うと心配そうに顔を掴んできた。
顎を持ち、くいっと上に上げられる…所謂あごクイのような姿勢になってしまい、少し焦る。
「ちょ、ひーちゃん、やめ…」
「何かあった？」
慌てて制止しようとするとひーちゃんはズボンのポケットからハンカチを出し、そっと私の涙を拭いた。
そりゃ…そうだよね。
アメリカではあごクイなんていうのは流行っていないかもしれないし、
ひーちゃんが知らなくてもおかしくはない。
勝手にひーちゃんの優しさを恋愛要素に置き換えてしまった自分に少し嫌気がさす。
「ありがと…ひーちゃん」
少し俯き気味にお礼を言うと、今度は頬をつかまれる。
「んん！？」
「質問の答えになってないでしょ」
ニコニコしながらも自分の意思を曲げない様は昔から変わっていない。
「なんでもない…」
桐嶋くんのことは名前を出さずに相談していたが、まさか好きかどうかわからなくて恥ずかしくなったから、なんて言えるわけがない。
そうだ、こんな話をしている場合ではない。
「ひーちゃん、私今から部活なの。
もう行かなきゃ。」
「へー、部活って何部？」
「マネージャーだけど…水泳部」
聞かれた質問にそう答えると、ひーちゃんはぱあっと明るくなった。
「僕も水泳部、入る予定なんだ。
一緒だね」
「えっ？」
一緒…？
そういえば年違うしA先輩って呼ばなきゃいけないのかな、とわくわく話しているひーちゃんを横目に私はかなり驚いていた。
水泳部に入るって…いや、それ以前に
「ひーちゃん、この学校に入るの？」
転入してくるってこと？
ひーちゃんが、潮音崎に？
「そうだよ。
ちょうど…親友も来たところだしね」
親友…前に言ってたアメリカで会った子のことかな。
ひーちゃんの親友ってことは私の一個下のはずだが、
興味がないから他学年の生徒なんて覚えてない。
すっかり部活のことを忘れた私が考え込んでいると、後ろから今一番聞きたくなかった声が聞こえてきて思わず目をぎゅっとつぶる。
「A先輩っ…！
さっきの…えっ…」
続くはずだった言葉はいつになっても聞こえてこない。
恐る恐る目を開けて後ろを振り返ると、
そこには驚いた表情をしている桐嶋くんが立っていた。
「日和……？」
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まいまい☆ - トキヤloveさん» お返事遅くなってしまって申し訳ありません。リクエスト、ありがとうございます！とても助かります。今書いているside:IKUYAシリーズが終わり次第、書かせて頂こうと思います！ (2019年9月29日 18時) (
レス) id: e4e68df0f1 (このIDを非表示/違反報告)
トキヤlove(プロフ) - まいまい☆さん» こんばんは お疲れ様です。続き気になります。主人公が郁弥に、頬っぺたにキスしてほしいです。郁弥が、主人公に名前で呼んで欲しくて、壁ドンして、ほしいです。主人公も、お返しに、いつもドキドキさせられて、ばっかりだから、頬っぺたにキスしてほしいです。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: e59d869c74 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい☆ - 凛大好きさん» こんばんは、お久しぶりです。コメント、ありがとうございます。頑張りますね！ (2019年9月25日 23時) (レス) id: e4e68df0f1 (このIDを非表示/違反報告)
凛大好き(プロフ) - まいまい☆さん» こんばんは お久しぶりです。更新ありがとうございます。続き気になります。頑張って下さい。 (2019年9月25日 23時) (レス) id: 666c266cdc (このIDを非表示/違反報告)
まいまい☆ - トキヤloveさん» 沢山のリクエスト、ありがとうございます！ポッキーゲームとクリスマスは前作でやらせて頂いたので、とりあえず郁弥sideのものを書かせて頂きますね！他のリクエストが来なかったり、話が余ったりしたら最初の二つも書かせて頂きます。 (2019年9月16日 20時) (レス) id: e4e68df0f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まいまい☆ | 作成日時：2019年7月30日 18時
