くだらない日常こそ至高 (ページ11)

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結婚 3 ページ11

「どうもキヨとしてゲーム実況活動をしております。△△です。いやぁ、今日は○○の結婚式にご参加ありがとうございます。なんか、感謝の言葉を伝えるみたいな話らしいですね。うーん。ちょっと、いつもと同じ、『キヨ』として話すのもいいんですけど、たまには真剣に話そうかなと思います。」

キヨが一旦深呼吸をする。

「えー。彼と出会ったのは高校でした。」

実況の時とは違う低い声。offの時の声だ。

「最初はほんとになんとも思ってなくて、2人で遊んだり話すことも少なくて、たまたま同じクラスになっただけみたいな関係でした。こーすけと活動をはじめて、ヒラと実況しはじめて。こーすけもヒラも一緒に撮れないって時に『○○呼んだから、○○とやんなよ』なんて、言われて。別に嫌ではなかったけどよく○○のこと知らないしなあ、とかおもってました。そこからです。俺らが本当に仲良くなったのは。」

いつものお調子者とは違う。でも、こーすけの真似をして話したり、照れて少しニヤけてるのはいつもと同じでこっちまで照れてきた。

「その出会いから約10年経ったんですね。なんか、不思議な気分です。フジはバカだし、変なとこ頑固…だけどそいつは人一倍優しくて面白くて気の使える奴です。どうか末永く一緒にいてやってください。幸せになって、幸せにしてやってください…以上！」

満面の笑みでそう言い終える。
アイツが人前で真面目に話すなんて。
いや、根は真面目なのはわかってるけど、人前ではいつものお調子者になるとおもっていた。何より本音を話すなんてしないとおもっていた。
嬉しい。

「はーい。最後は僕でーす。」

成人男性にしては少し高めの声が響いた。