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「あ、Aさん！ こっちも手伝ってくれる？」
チーフに呼ばれて、私は『はい！』と返事をしてそちらへ向かった。
単発のイベントスタッフは何度か経験があるけれど、今日のイベントほど大きなイベントは初めてで、想像以上の仕事量に驚きつつも推しのために必死に体を動かす。
一緒に来たハルこと春川七星(はるかわななせ)は、心なしか目が死んでいるように見える。
『ハル〜、大丈夫？』
ハ「いやー、Aはすごいね…。よく朝早くからそんなに元気に動けるわ…」
『あはは。私はほら、推しのためだからさ』
仕事中ということもあり、小さな声でそう囁きあった。
確かにこの規模にしてはスタッフの人数が少ないようで、まるで馬車馬のように私たちバイトスタッフは動き回っていた。
チ「ごめんねえ、今日スタッフ少なくって。大変でしょ？」
『あ、いえ！ その分頑張って働きます！』
このチーフとは、前にも何度か一緒に仕事をしたことがある。すごくいい人。
助かります、ありがとう、と微笑んでくれたチーフに笑顔を返して、私は設営作業を続けていた。
私たちは会場外の設営のお手伝い。
ほんの少しだけリハ見られないかな、なんて期待していたから残念だったけれど、それも仕方がない。これは仕事だから。と割り切って、私は必死に仕事する。
そんな私に、神様はご褒美をくれたのだろうか。
「ごめーん！ 中の設営に何人か借りたい！」
会場内から、正社員のスタッフらしき人がバタバタと走ってきた。
かなり焦っている様子で、額には汗が滲んでいる。
チ「中の設営進んでないの？」
「実は少しトラブルがあって、そっちに何人か取られちゃって」
チ「うわー、まじか。うーん…仕方ない。Aさん、春川さん」
『は、はいっ！』
チ「中の設営手伝ってあげてくれる？」
チーフは私たちにそう告げてから、中の担当スタッフさんに続けて言う。
チ「この二人、四人分の仕事量こなしてくれるから。貴重な人材貸してあげるから、二人で許してよね」
「助かる！ じゃあ二人とも、こっちお願い！」
『あっ、はい！』
ハ「はい」
急いで中に戻るスタッフさんの後を追いかけて、私とハルは会場内に入った。
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みやこ(プロフ) - きょちゃちゃさん» きょちゃちゃ様、コメントありがとうございます( ¨̮ )不定期更新にはなりますが頑張ります！楽しんでお読み頂けると幸いです☺︎︎︎︎ (2022年12月17日 23時) (
レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
きょちゃちゃ - んんっ...続きがめっちゃ気になります...！更新楽しみにまってます！ (2022年12月9日 9時) (レス) @page22 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みやこ | 作成日時：2022年10月7日 14時
