story 17 〜past〜 ページ18
『かっ、かわいい…!』
私の目の前には、可愛いクマのラテアート。
写真共有アプリで見つけてからというものの、ずっと来たかったカフェ。
キヨくんはコーヒーも紅茶も飲めないのに、私に付き添いで来てくれた。
可愛すぎるラテアートの写真を何枚もパシャパシャと撮っていると、目の前でキヨくんがふっ、と笑った。
『あっ、ごめんね…あまりに可愛くて興奮しちゃって…。それにキヨくん、コーヒーも紅茶も飲めないのに私一人でテンション上がっちゃった』
キ「いや、Aが喜んでるのが俺にとっては一番嬉しいし、付き合わせてるとか思わなくていいよ。それにお茶も十分美味い」
キヨくんが持ち上げたお茶が入ったグラスと氷がぶつかって、カラン、と音を鳴らす。
その音と同時に、私の胸がギュッと締め付けられるのがよく分かった。
付き合って半年が過ぎた今でも、私はキヨくんの些細な行動はギュッと私の心臓を掴んで離さない。
北海道とは言えど、暑くなってくる7月頭。
キヨくんのせいで熱くなった顔を、テラス席に座っている今は気温のせいにして"暑いね"なんて言って誤魔化せた。
『あづーい……』
キ「もう夏になるってのに、ラテアートなんて頼むからだろ」
『それお昼のことじゃん! それにずっとあそこのラテアート飲んでみたかったんだもん…』
キ「付き合いたての頃から言ってたもんな」
夜ご飯はキヨくんが行きたかった、札幌にしかない焼肉のお店に行ってホテルに戻ってきた。
たくさん歩いたからか、キヨくんが言った通りラテアートのせいなのか。私は7月頭とは思えないほど汗をかいていた。
キ「ほら、先にシャワー浴びて来いよ」
『へ!? あ、う、うん…! じゃあお言葉に甘えて…』
単に私が汗だくだからだと思うけれど、何度も少女漫画で見たことのあるセリフを実際に言われて、心臓が跳ねた。
その動揺に気付かれる前に、私は下着類を持ってバスルームへ駆け込んだ。
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あもも - 初コメ失礼します。100票目頂きました!()凄く面白かったです。kyさんの夢小説はあまり読んだことはないのですが、物凄くよかったです!途中で泣けるシーンもあって感動しました。素敵なお話で読んでいて楽しかったです!*^^* (2022年8月1日 1時) (レス) @page42 id: 79394f6964 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - りんかさん» りんか様、コメントありがとうございます。初めての夢小説ということで、数ある作品の中からこの作品をお選び頂けたこと、大変光栄に思います☺️また別の作品でお会い出来れば幸いです。 (2022年7月28日 16時) (レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ス、すごい、、、初コメと初めてキヨ。さんの夢小説を呼んでみたのですが、こちらの作品が初めてなので新鮮な気持ちになりながら読むことが出来ました!!なんなら途中のところとか気持ち入っちゃって泣きました、、、、笑 (2022年7月19日 3時) (レス) @page42 id: 1914ce7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - 光希さん» 光希様、コメントありがとうございます☺️楽しんでいただけたようでなによりです!また次の作品もよろしくお願い致します✨ (2022年6月20日 18時) (レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - 完結おめでとうございます!読みごたえがあって、全て楽しく読ませていただいておりました。お体にはお気をつけください!次の作品もまた、応援させていただきます。 (2022年6月18日 12時) (レス) @page42 id: a57a548651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやこ | 作成日時:2022年4月5日 16時