story 14 〜past〜 ページ15
『キヨくんっ! オーディションの書類審査通った…!』
何千人という応募者が殺到したらしいオーディションの書類審査。
その中で、私は奇跡的に書類審査に受かり、札幌で行われる一次審査に進むことが出来た。
キ「まじ!? すげぇじゃん! やったな!」
『うん…! キヨくんが撮ってくれた写真のおかげだよ、ありがとう!』
キ「んなことねぇって! 俺はありのままのAを写しただけだから、Aのやる気が審査員に伝わったんだろ」
『えへへ、そうだといいな』
合格書類を両手で持って、ニヤけが抑えられない顔をその紙で隠している私の頭をキヨくんはくしゃくしゃと撫でた。
キ「そういや、札幌での一次審査っていつ?」
『えっとね…来月の末』
キ「ふーん…。日帰りで行くの?」
『うーん。迷ってるけど、当日朝早いんだよね。オーディションは万全で挑みたいから、札幌のホテルに泊まらせてって親にお願いしようかと思ってる』
キ「ほーん。じゃあ俺も行こっかな」
『へ?』
キ「来月の末なら俺も部活引退してるし、バイトのシフトもまだ出してないし、今ならまだ間に合う」
『そ、それはそうかもしれないけど…。キヨくんが札幌行って楽しいことある?』
キ「Aとプチ旅行〜…的な?」
おどけて言った彼に思わずポカンとして見つめていると、やっぱ迷惑?なんてキヨくんは困ったように笑った。
そんなキヨくんの笑顔で我を取り戻した私は、思わずブンブンと首を横に振った。
『そんなことない! 嬉しい! オーディションはお昼頃には終わるらしいし、せっかくだからその後キヨくんと札幌観光したい…!』
キ「ははっ、観光ってほど遠いとこじゃないけどな。この辺田舎だから、あんまオシャレなカフェとかねぇし、デートとか同じような場所ばっかだし、せっかくだから札幌でデートしようぜ!」
『うん…!』
正直、オーディションに一人で行くのは緊張してた。
それを知ってなのか知らないでなのか分からないけれど、キヨくんが提案してくれたプチ旅行は、私にとってすごくありがたくて幸せな提案だった。
キヨくんがギリギリまでそばにいてくれたら、安心してオーディションに挑めると思ったから。
そして、オーディションの日…もといプチ旅行の日が来た。
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あもも - 初コメ失礼します。100票目頂きました!()凄く面白かったです。kyさんの夢小説はあまり読んだことはないのですが、物凄くよかったです!途中で泣けるシーンもあって感動しました。素敵なお話で読んでいて楽しかったです!*^^* (2022年8月1日 1時) (レス) @page42 id: 79394f6964 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - りんかさん» りんか様、コメントありがとうございます。初めての夢小説ということで、数ある作品の中からこの作品をお選び頂けたこと、大変光栄に思います☺️また別の作品でお会い出来れば幸いです。 (2022年7月28日 16時) (レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ス、すごい、、、初コメと初めてキヨ。さんの夢小説を呼んでみたのですが、こちらの作品が初めてなので新鮮な気持ちになりながら読むことが出来ました!!なんなら途中のところとか気持ち入っちゃって泣きました、、、、笑 (2022年7月19日 3時) (レス) @page42 id: 1914ce7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - 光希さん» 光希様、コメントありがとうございます☺️楽しんでいただけたようでなによりです!また次の作品もよろしくお願い致します✨ (2022年6月20日 18時) (レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - 完結おめでとうございます!読みごたえがあって、全て楽しく読ませていただいておりました。お体にはお気をつけください!次の作品もまた、応援させていただきます。 (2022年6月18日 12時) (レス) @page42 id: a57a548651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みやこ | 作成日時:2022年4月5日 16時