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私がなんて声をかけようかなんて迷っている間に、烏龍茶を一口飲んだキヨくんに結衣が話しかけた。
結「キヨくん、いつから東京行ったの？」
キ「あー、大学卒業と共に上京的な？ あるあるな感じだよ」
キヨくん、大学進学したんだ…。
そんなことすら知らなかった私自身に、内心ガッカリする。
未だに好きなんて言っておきながら、12年近くの彼のことを全く知らないのだ。
でもやっぱり、私が知らない12年間のことを知りたいと思うのは、私がキヨくんを好きだという証拠。
落ち込んでしまった気分を変えて、その12年間のことを色々聞こうと思ったときだった。
「キヨ！ お前いつ来てたんだよ〜！」
サッカー部で、キヨくんと仲の良かったクラスメイトの子が、キヨくんを見つけて声をかけてきた。
キヨくんも嬉しそうに笑顔で返事をする。
キ「ついさっき来たんだよ。他の奴らもいんの？」
「向こうにあいつら集まってるよ！ お前も行こうぜ〜」
あいつら、と言うのはきっとキヨくんが高校時代に仲良しだった男子グループの人たちのことだろう。
かなりお酒が進んでいるらしく、ヘラヘラしながらキヨくんを誘う彼に、キヨくんはおう、と烏龍茶を持って立ち上がってついていこうとしている。
結衣はその様子を見て、焦って小声で私に尋ねる。
結「ちょ、Aいいの？ キヨくんに会うのがメインの目的だったんでしょ？」
そんな結衣に、私は困りながら笑った。
『キヨくんだってお友達に会いに来たんだし、それに私は引き止められる立場じゃないよ』
結「A…」
キ「A」
結衣が小さな声で私の名前を呼ぶと同時くらいのタイミングで、キヨくんが私の名前を呼んだ。
落ち着いたキヨくんの声に私の名前を呼ばれて、ドキッとする。
『ど、どうしたの？』
鼓動の音がバレないように平然を装って聞くと、キヨくんはスッとスマートに屈んで、耳元で囁いた。
キ「二人で話したいんだけど。一次会の後、時間作ってもらえない？」
答えはもちろんイエスで、コクコクと頷いて見せると彼は人懐っこい笑顔を私に向けてからその場を去っていった。
キヨくんの後ろ姿を見ていると、あの頃よりもずっと落ち着いた髪の色が目について、過ぎ去った時間を感じさせた。
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あもも - 初コメ失礼します。100票目頂きました!()凄く面白かったです。kyさんの夢小説はあまり読んだことはないのですが、物凄くよかったです！途中で泣けるシーンもあって感動しました。素敵なお話で読んでいて楽しかったです！*^^* (2022年8月1日 1時) (
レス) @page42 id: 79394f6964 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - りんかさん» りんか様、コメントありがとうございます。初めての夢小説ということで、数ある作品の中からこの作品をお選び頂けたこと、大変光栄に思います☺️また別の作品でお会い出来れば幸いです。 (2022年7月28日 16時) (レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
りんか(プロフ) - ス、すごい、、、初コメと初めてキヨ。さんの夢小説を呼んでみたのですが､こちらの作品が初めてなので新鮮な気持ちになりながら読むことが出来ました!!なんなら途中のところとか気持ち入っちゃって泣きました、、、、笑 (2022年7月19日 3時) (レス) @page42 id: 1914ce7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
みやこ(プロフ) - 光希さん» 光希様、コメントありがとうございます☺️楽しんでいただけたようでなによりです！また次の作品もよろしくお願い致します✨ (2022年6月20日 18時) (レス) id: 49dadc6dbe (このIDを非表示/違反報告)
光希(プロフ) - 完結おめでとうございます！読みごたえがあって、全て楽しく読ませていただいておりました。お体にはお気をつけください！次の作品もまた、応援させていただきます。 (2022年6月18日 12時) (レス) @page42 id: a57a548651 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みやこ | 作成日時：2022年4月5日 16時
