【無印】ジョーカーとルーラー (ページ12)

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それじゃあ一体どこから話そうか。

いやいや、今回ははぐらかそうなんて思ってないさ。何せ、幼馴染みがわざわざ部屋まで押し掛けてきたんだからね。

え？押し掛けてきてないって？
いやいや、わざわざ他のマネージャーが明日の朝食の仕込みをしてる夜のこの時間に一人で押し掛けてきたでしょ。

この喋り方が懐かしい…ね

確かにそうかもしれないね。
とはいえAちゃん、学校でも何でも、格好いいアイドルみたいな感じで通ってるから、こーいうちょっとおちゃらけた喋り方は、普段しないようにしてるんだなー、これが。

ん？
うんうん、分かってるよ。
一通りのことの説明、デショ？何年一緒にいるとおもってんのー？

そうだなー、それじゃあまずは中等部への入学からだね。

私の父親がね、40年くらい前から影山と知り合いだったんだよ。
サッカー協会で役職にもついていたことから、頻繁に影山と父親はうちで夕食をとったりしていたらしいよ。

そして私が生まれた後
君が知ってる通り、当時3歳くらいの私は体が弱くて、いつもベッドの上にいた。

それを不憫に思った父親が私の部屋にテレビを置いて、そこで色々と映像を流したりして。
その際に父親がここ何年かのFFでのサッカーの試合の映像を流し始めてね。
ただテレビに付けられたから観てた、それだけ。

だけど彼らのプレイを観ているうちに、彼らの動きの予測をしたり、プレイの改善点を見つけたり
次第とそういう事をしてた。

私にとってそれは当たり前の行動で、それに深い意味なんて無かったんだけど、初めて顔を会わせた影山に、それが私の才能だってことを教わった。

そこから影山は毎日のように私に会いに来て、私にサッカーについて詳しく教えた。

ただ才能を伸ばしたいだけだったのか、何か別の理由があったのか。
それは分からないけど、少なくともあいつは、私の事を大切にしてて、とりあえず私はあいつの期待に応えとこう。って思った。

そういうこともあって、勉強は得意だったし、親同士の知り合いもいるし、何よりサッカーが強かったから小等部で帝国に入学して、そのまま中等部へ進学した。
そんな簡単な話。

つまんなかったでしょ？

それじゃ次は中等部へ進学した後だね

一年の頃から既に幾つかの学校に短期転校したりしてたんだけど、FFの地区大会には出てたよ。

二回目の地区大まではでて、その後は海外留学
帝国が優勝したっていうのを知ったのは、わりと後。