ギミーラブ【龍宮寺堅】

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「A」




放課後、後ろから声をかけられた




私は一瞬でその人が誰か理解する




「龍宮寺くん！」




にやけそうになるのを必死に抑えつつ、私は自分史上一番可愛い笑顔を作って振り返った




しかしそこには彼の顔がない




ポス、という音とともに肩に彼の頭が乗った





「！！？」





いきなりの肩ズン




良い匂い…てか顔近いいい！！




私の頭は完全にショートした





その光景を見た周りの生徒が次々と騒ぎ立てる





やばい、恥ずかしすぎるんだけど




私はいわゆる陰ｋｙ…スクールカースト低めの存在だから、彼と並ぶと悪い意味で目立ってしまう






「‥‥あれ、龍宮時くん..？」





私が固まってしばらくたった後、彼が何も言いださないことに気づく





いつもなら「ビビりすぎ」とか「おもしれー」とか聞こえてくるのに






「おーい


…どうしたの？」






えっ死んで…いや息してるよね？




なんか全然元気ないんだけど…






.



.



.






一緒に帰る中、彼はほとんど何もしゃべらなかった





もしかして怒ってる？





私なんかしたかな…




そう思うと一気に背筋が凍りついた





彼の事は好きだけど、怖くないわけじゃない




無言で歩く彼はめちゃくちゃ厳つくて、すれ違う人もぎょっとしている




困るよ龍宮寺君…喋ってくれなきゃ怖いんだけど…







「…じゃあね、龍宮寺くん」






せっかく一緒に帰れたのに、気づけばもう別れ際だった





そこでやっと口を開いた彼





その言葉はとんでもないものだった






「なあ、お前ん家行っていい？」

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