Heart 〜心 いのち キモチ〜 By コードブルー

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横峯さんの指導を速やかに終わらせ、
緋山先生たちが帰って来るまで
受け入れ準備をする。

「高速道路でバイクとトラックが
事故にあったみたい。
１人はバイクに乗っていた30代男性、頭とお腹を打ってるみたいだけど、ヘリ内で意識回復、バイタル安定。
もう１人は50代男性、トラック運転手、
右下腿開放骨折。」


白石先生が患者情報を報告する。

『了解！こっちはいつでも大丈夫！』


しばらくして、
藤川と名取くん、灰谷くんが
30代男性を運んで来る。
その後ろから緋山先生が来た。

「藍沢がピストンでもう１人連れて来る、
如月先生、お願い。」

『了解。
横峯さん、白石先生と受け入れ準備お願い！』


「はいっ。」


緋山先生にそう言われ、
横峯さんに指示をするとヘリポートまで向かう。


どうしよ、ちょっと気まずい。


数分して、ヘリが戻って来る。

中から、
藍沢と冴島さんが降りてきた。


「本田剛さん、下腿解放骨折と
頭部外傷もありヘリ内で状態悪化、
意識レベル３桁、急性硬膜下血腫だ。
すぐ開頭する。」

予想以外の展開に
藍沢への気まずさは忘れ、
目の前の患者のことでいっぱいだった。

救わなきゃ。


、


、



『横峯さん、白石先生準備お願い！』

処置室へ移動し、２人に指示を出す。


「わかった！」
「はい！」


『藍沢、お願いっ』

藍沢が手術着に着替えながら
冴島さんに指示を出しているのを見計らい、
後ろの紐を結び声をかける。

『ラインとるわねっ』


ちゃちゃっと段取りをする。

必ず、救うからね。

「ラインとったら補助に入ってくれ。」


『おっけ！』

作業しながら答える。


「メス。」


藍沢がオペを始めた。


、


、



「バイタル、安定しました！」


『ふぅっ』


冴島さんの言葉に
思わずホッとして息をつく。



「あとはICUに運んでくれ。」


藍沢は、手術着を脱ぎ
指示を出しながら出て行く所だった。


そうだ、私、何の違和感もなく
藍沢とオペを、、。
初めて一緒に作業したけど、
なんだよ、やりやすいじゃんっ


藍沢が出来るやつだとはわかっていたけど、
想像以上だったことがちょびっと悔しくて、
あいつの背中をじっと見ていた。

「ちょいちょい、
お前ら息ぴったりだったじゃん！
２人で協力してやれるんならさ、
もっと早くそうしろよな〜！」


『そんなんじゃないってばっ
ほら、昼ごはん行くよ！』



藤川を軽くあしらい、
遅めの昼食へと向かう。

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