Heart 〜心 いのち キモチ〜 By コードブルー

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翔北へ来て２週間が過ぎた。


少しずつスタッフのみんなとも打ち解け、
それぞれのキャラクターも掴めて来た。
それに、白石先生たちは同期のようなものだし、
打ち解ける内にお互いの呼び方も変わっていった。




もちろん、あの男以外、の話ね。




あの男に言われたあの日から、
目の前の患者さんを
徹底的に完璧に治療してきた。

あいつにまた
チクチクチクチク言われたくないしっ

仕事内容以外での言葉は一切交わさない。
出来れば仕事だとしても話したくないんだけどね。
廊下ですれ違ってもアクションしない。

てか、こんなムシャクシャしたまま
仕事したくないんですけどっ






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昼休み、食堂



「ほんっと助かるよ〜
如月大先生にここに来てもらってさ！」

「ほんとほんと！
Aの手さばきの良さ、惚れるわ、マジで。
あ、歓迎会しなきゃね！」

『藤川も美帆ちゃんも、大袈裟だって〜
皆んなの頑張りに私は助かってるんだから』


「「その謙虚なとこがまたいいわ〜！」」

ワイのワイの、
声を揃えては盛り上がる２人。


「Aちゃんの歓迎会？したいしたい！
冴島さんも行こうよ？」


「私は、、、今日はちょっと、、
予定があるので。」

「っ、、、、」

『、、、、、」


めぐちゃんがはるちゃんと
お盆を持ってこっちに来ながら
はるちゃんを誘う。

けど、彼女は行けない。

その理由は、知ってる。


思わず、藤川をチラッと見ると、
少し顔を曇らせて動きが止まった。



はるちゃんは、
初めて一緒に仕事した時から呼吸があい、
自然と気も合うようになり、
相談をし合う仲になった。

彼女の悩みは、
藤川との子供を産むかどうか。



「すいません。
残してた仕事があったので
ちょっと行ってきますっ」


はるちゃんはその場から逃げるように
行ってしまった。



「なぁんだ、なら仕方ないね。
A、今日はパーッと行こうよ！」

『え、いいの？
みんなありがとう！」

「いつもの所予約しとくね？」

「うん！ね、藤川も藍沢誘っててよ！」


「おぅっ！」



え、藍沢も呼ぶの？なんて言えず。
せっかく開催してくれてるわけだし。


それにしても藤川、大丈夫かな。



バチッ



見つめすぎて、
藤川と目が合ってしまった。

『っ！』

ニヤーッと笑い、
私が居るテーブルの反対へ座ると、


「頼む！話を聞いてくれ！」


藤川の悩み相談が始まったが、
結局、白石先生と緋山先生に
バレてしまったのは言うまでもない。

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