372 ページ23
爆弾処理に向かった2人の背中を見送り、赤井さんが意味深そうに眉を顰めた。
赤井「引っ掛かりますね...」
ジェイムズ「ん?今のキャメル君かね?確かに好感の顔立ちとはいえんが...」
『いや、酷いなジェイムズさん() そうじゃなくて爆弾の方ですよ』
赤井「わざわざ時計を見えるように設置し、しかも音を徐々に大きくしてその存在を我々に気づかせようとしている」
コナン「それに、爆発まで30分以上あったのも怪しいよね?まるであの爆弾に気付いたFBIの人たちが遠くに持って行って爆発しやすいように時間を取ってくれたみたい...」
ジェイムズ「じゃあ何なんだあの爆弾は!?彼等は一体何をしようとしているんだね...?」
疑問の言葉を上げたジェイムズさんを一瞥して、周囲を見渡す。
『.....それにしても、宅配業者の人やけに多くない?』
コナン「ほんとだ...、」
病院の出入り口の方に目を向けると、体調不良を訴えている多くの患者たちに混じって何十人もいる宅配業者の人。
赤井さんは一人の宅配業者に近付き、わざとぶつかり荷物を落とさせ...その隙に荷物をコナン君と一緒に確認する。
コナン「...!」
『楠田陸道...か、』
依頼主の名前の欄には“楠田陸道”と書かれている。宅配業者に荷物を渡して、私とコナン君と赤井さんは目を合わせる。
『どう思う』
コナン「もし、あの宅配業者の人達の依頼主が全部楠田陸道だったら...」
赤井「調べる必要があるな。」
話が纏まった時、ジェイムズさんの口から「今、爆弾を処理出来たらしい」と伝えてくれた。その報告と入れ替わる様に組織がやろうとしている糸口を見つけたと伝えた。
赤井さんは直ぐに病院内へと向かい、ジョディ先生達が戻ってきた所で赤井さんも病院から片手に爆弾を持って私達の元へ戻ってきた。
ジョディ「やっぱり見舞品の中身は爆弾だったのね!?」
赤井「あぁ。」
私は赤井さんが手に持つ爆弾を見る。
『これ一個だと、病室一つドカーンする程度のプラスチック爆弾ですね...でもこれが同時に数十個爆発すればこの杯戸中央病院は間違いなく倒壊するだろうね〜。』
ジョディ「そ、そんな...!」
ジェイムズ「まぁ幸いだったのは、爆発の時間が午後5時であと4時間もある事、爆薬本体に刺さった信管を取り外せば爆弾として機能しないという事だが...」
病院側が宅配業者から受け取った届け物は、既に60個近く...だから組織は病院を怪我人や病人であふれさせた。この状況じゃ、沢山やって来る宅配業者を不審に思う暇が無いから...
71人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MN | 作成日時:2024年2月29日 7時