228【シルバー・ブレット】 ページ28
新一は少し風邪気味で、咳き込みながら推理を始める。
新一「カードとアリバイでしたよね?カードは多分ミイラ男さんに罪を被せる為に、犯人がスリ取ったんでしょう。
そこにいる...狼男さん、あなたにトイレの中でね!!」
狼男「!」
毛利「トイレの中だどぉ?おい、そうなのかミイラ男さん!?」
おじさんが訊くと「さ、さぁ」と困惑気味に応えたミイラ男。
新一「覚えてないのも無理ない、恐らく狼男さんはミイラ男さんが入ったトイレの隣に入りトイレの下の隙間からクロロホルムの様な麻酔薬を注射器か何かで注入し、
気化したそれをミイラ男さんが吸い、意識を失った頃合を見計らってこっそり上の隙間から侵入してカードを抜き取ったんでしょう。」
毛利「お、おい...そんな証拠どこに?」
新一「証拠なんてありませんよ...これは考えられる一番簡単な方法を言った迄のこと、その麻酔薬も注射器も海の中でしょうしね」
毛利「大体なぁ!なんでそれをやったのが狼男なんだよ!?狼男はトイレから出て来た所も、問題が出される直前も姿を見かけたがミイラ男はどこにも...」
ミイラ男「何言ってるんですか!?私がトイレから出て来た所も見ていたでしょ?それに出題の直前もいましたよ、あなたのそばに!」
毛利「オイオイまさか、ミイラじゃなく透明人間だったとか言うじゃねーだろーな?」
新一「その謎を解く鍵はフランケンさんが握ってますよ。話してくれませんか?あなたがトイレの中でまで怪物になりきってアピールしていた訳を...あなたがトイレで見せたあの驚いた顔の理由を」
その問い掛けに皆の視線がフランケンに移る。
フランケン「....オ、オレ達ホラーファンの間じゃもう有名になっていたんだ。パーティー中にメールを打ってるやつがオレ達を映画に出すかどうか審査してる映画スタッフだと...
だ、だからこの人がすぐにスタッフだと分かってアピールしようとトイレについて行って、彼がトイレから出てくる迄ずっと演技してたんだ。
でも、彼が入ったトイレから出てきたのは...」
そこで狼男を見たフランケン。
毛利「狼男かよ!?おいおい、じゃあまさか...!」
新一「そう、犯人はトイレで眠らせたミイラ男さんに罪だけじゃなくある物も一緒に被せたんですよ。狼男である自分のマスクをね!!」
狼男「!」
新一「トイレの鏡を割ったのはミイラ男さんにその事を悟らせない為でしょう、」
狼男「だ、だが...そんなのを被らされたら普通気付くんじゃ」
ミイラ男は元々、顔に包帯を巻いており眠らされている時に被されたら気付かなくても、不思議じゃないと述べた新一。
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作者名:MN | 作成日時:2024年2月23日 21時