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毛利「ボーガンの矢で心臓を射抜いてやがる...しかもご丁寧に悪魔のカードまで添えて」
メデューサ「悪魔をあの世への案内人にしたって所かしら?」
『いや〜こりゃ即死ですよ。』
メデューサ「多分、この矢を発射したボーガンはこのひろーい太平洋のどこかに捨てたはず...見つかりっこないわね」
そう言いながらメデューサは海を眺めた。
毛利「んじゃ、仏さんの顔を拝んでみるか」
おじさんは骸骨の仮面を外し、その素顔の正体は映画プロデューサーで有名な福浦千造さんだった。亡霊船長のシリーズ前の作品をプロデュースして注目を浴びたとの事...
毛利「じゃあまさか、プロデューサー自ら亡霊船長の役で映画に出たのか?」
「い、いえ映画は俳優さんがやっていました。福浦さんは亡霊船長が大好きで、毎年やるこのパーティーの時はいつも進んでこの役を...」
「毎回、マストの上から亡霊船長がライトを浴びて問題のヒントを出す演出を決めたのも福浦さんです」
スタッフさんが応える。
とりあえず、長い話はおじさんとメデューサに任せてこっちは透明人間殿と現場検証するか!
『ほら行くぞ透明人間』
透明人間「...。」
腕を引くとそのまま黙って着いて来た。
『この殺り方ならある筈だ、甲板の床のどっか辺りに小さな穴がいくつも...』
そう透明人間に問掛けると、指差しでこっち探すからあっちの方を頼むとジェスチャーしてきたので透明人間が探している反対方向で小さな穴を探す。
(暗い...目が慣れたとはいえちと面倒だな)
しゃがみながら手探りで小さな穴を探していると、微かに指先に凹みの感覚が走った。スマホのライトで照らしてみると、一直線に小さな窪みが点々と縄ばしごの方まで続いていた。
私はしゃがんで穴を探している透明人間の肩を叩き、見付けたとジェスチャーし穴の空いた所まで一緒に行き、透明人間は掛けていたサングラスを外し窪みをじっと見詰めた。
一方、おじさん達の方も話が纏まったのか容疑者は悪魔のカードをもらった七人の中にいる可能性が高いとの事。
メデューサ「この船が横浜港に戻るまであとどれぐらい?」
「1時間ぐらいだと思いますけど...」
メデューサ「じゃあそれまで船内に入って事件を検証してましょ?眠りのヴァンパイアさん?」
毛利「ああ。」
私達も船内に戻って行く他の乗客達と一緒に中に入る。後ろの方でおじさんが蘭に遅くなると連絡をしてるみたいだったけど、、電話に出ないらしい。
貴方にとってもう一人のエンジェル、そして私の幼なじみで親友でもある。哀ちゃんも大切な友達だ...
...傷付けたら絶対に許さないからなベルモット──。
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作者名:MN | 作成日時:2024年2月23日 21時