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「えぇ!?工藤新一!??あの高校生探偵がこの船に乗ってるの!?」
「うん!死んだなんて噂デマよデマ!」
「すっごーい!私超好き!!」
「で?で?なんの仮装してたわけっ?」
「包帯巻いてたから、ミイラ男じゃない?」
「ミイラ探偵ね♡」
ゾンビ「....」
そんな会話を耳にしたゾンビ。その光景を死角から眺めているとゾンビはBARの方へと向かっていったので、私も後をついて行く。
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BARの席に着いたゾンビはバーテンダーの怪物に何を飲むのか聞かれ、答えようとしていたので私は気配を殺してゾンビの横に座り__
『彼には“Vodka”を一つ。』
ゾンビ「!」
そう答えた。
バーテンダー「かしこまりました。シスター様はどうなさいますか?」
『オレンジジュースで〜』
バーテンダーは直ぐにVodkaとオレンジジュースをゾンビと私の前に起き、他の怪物達に接客をし始めた。あ、反対側の席におじさん達もいる
でもおじさん達の方から私達の姿は見えないだろうし、周りの怪物達の交流とかで会話も耳に入らないだろう、話し掛けるか!
『なんでここにいるの?』
Vodkaを手に取るゾンビは沈黙を通して、口を開いた。
ゾンビ「...放浪ですね」
『ふーん。怪物の誰かをゾンビにでもするつもり?』
隠語で任務だと答えたので、こっちも隠語で誰か殺すのかと問い掛けるとゾンビは「いえ」とだけ答えた。
それから特に会話はしなかったがこうしてウォッカと2人っきりで飲むのは初めてだった為、超気楽に飲めた。
魚人「お二人共ここに居ましたか、もうすぐ時間になるので固まってましょう」
『あ、ハーイ。』
魚人さんに呼ばれチームで集まった時、点灯のライトがフッと消え、再び亡霊船長の声が船内に響き渡った。
《聞け...怪物共よ...
おまえ達にいい知らせがある...宴の肴が決まったよ。どうやらこの魔界のパーティーに醜くもなく魔力も持たぬ、ただの人間が混じっているようだ》
開催するゲーム内容が説明され、パーティー会場にいる怪物達は声を荒らげて盛り上がっていく。
《さぁ同士の七人と手を組み...その愚か者を見つけ出し、肉を貪り、腸をかき出し、血を一滴残らず飲み干すのだ...。
その者を暗示するキーワードなら私が握っている...褒美を貰いたくば、甲板に出て我が掲示を.....
うっ...ガッ...!》
最後の言葉を残した亡霊船長の声は、化け物達の歓喜回る声と共に掻き消された。ゲームが開始された怪物達は甲板へ続く扉に向かって一斉に走り出す。
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作者名:MN | 作成日時:2024年2月23日 21時