220 ページ20
『ヴァームースはウォッカやジンと同じ酒の名前...』
灰原「さぁ? ケホッ、聞いた事ないわね...私、お酒に詳しくないし」
両手を広げて、肩を竦めた哀ちゃん。
コナン「イタリアで生まれた酒さ、ヴァームースは英語読み...日本じゃこう呼ばれているよ。」
『“ベルモット”───。』
哀ちゃんは身を縮めて、蒼白した。それを一瞥したコナン君は腰掛けていたベッドから降りて「やっぱりな」と頷いた。
コナン「その顔は聞き覚えのある名前...黒ずくめの仲間のコードネームって訳か」
博士「じゃ、じゃあその招待状は...!?」
コナン「ああ。奴らの仲間のベルモットさんからのお招きって訳さ...」
『乗るのかい?』
コナン「たりめーよ。こいつに乗らねー手はねぇよ」
灰原「ダメよ。行っちゃダメ!止めなさい!!汀紗さんはともかく、これは罠よ!!行ったら殺され__ゴホッ!ゴホッ!!」
咳き込む哀ちゃんに「かもしれねーな」と呟くコナン君。
灰原「だったらどうし」
パシュッー!
灰原「て...」
そこでコナン君に麻酔針を打ち込まれた哀ちゃん。
博士「お、おい新一」
コナン「悪いな灰原、このままじゃ一歩も前に...
進めねーんだよー。」
私は盗聴しているベルモットの方をチラリと見やり、眠った哀ちゃんに布団をかけていたコナン君に向き直る。
そしてコナン君は博士に招待状を見せて、招待状には工藤新一と書かれていたが、手紙には“江戸川コナン様”と書かれていた事から正体がバレていることを話す。
つまり、それは哀ちゃんの正体も──...
博士「し、しかしおかしいじゃないか!?なんでそこまで分かっているのなら、奴らはここに殺しにこないんじゃ」
コナン「さぁな。その理由は分からねーけど...ケホッ その原因の一つなら何となくわかったような気がする_ゴホッ! ゴホッ!」
『ちょっとやだ新ちゃん、もしかして哀ちゃんの風邪貰った?』
コナン「そうかもしれねー」
するとコナン君のスマホが鳴って、画面を開くとメールが来ていてそこには《OK♡》の文字が...。
コナン「ところでお前、何の仮装していくんだ?園子とおっちゃんと一緒に行くんだろ??」
『あ、うん。私の場合はこの招待状と一緒に仮装してく衣装が届けられてました...』
コナン「なんの仮装を?」
『.....シスター』
博士「おぉ。良いじゃないか!黒を強調としたドレスで汀紗君に似合っておると思うぞ?」
『アリガト。嬉しいんだけど...嬉しいんだけどさ、
露出が』
コナン「は?」
『ちょ、怖。やめて、どんなドス声だよ。つーか今の小声聞き取ったのかよ!? 凄いな!!』
86人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:MN | 作成日時:2024年2月23日 21時