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セルゲイ「確かにそうかもしれません。見てください。中の溝は、入れたエッグを動かないように固定するためのもののようです」
セルゲイさんが持つ赤いエッグの中を覗き込むと、確かに底に溝があり、形状は緑のエッグの底と一致する感じだ。
毛利「くそ!あのエッグがありゃ、確かめられるんだが」
白鳥「エッグならありますよ」
悔し気に呟くおじさんの横で、白鳥警部が静かに言った。全員の目が白鳥警部に向く中...鞄の中から緑のエッグを取り出した警部。
白鳥「こんなこともあろうかと、鈴木会長から借りてきたんです」
毛利「お前、黙って借りて来たんじゃねぇだろうな...?」
白鳥「や、やだなぁ...。そんなはずないじゃありませんか」
すいません園子パッパ、
セルゲイ「さっそく試してみましょう」
白鳥警部はセルゲイさんに緑のエッグを渡し、赤いエッグの中に少し小さい緑のエッグを入れる。
毛利「! ...ピッタリだ」
セルゲイ「つまり喜一さんは2個のエッグを別々に作ったんじゃなく、2個で1個のエッグを作ったんですね」
まぁそれだけじゃ済まさんよな喜一殿は、、。
毛利「それにしても見事なダイヤですな」
おじさんが赤いエッグの装飾を見つめながら感嘆する。私もジッとその装飾を見るがこれはダイヤじゃない...
『ダイヤ違うやろ』
夏美「ええ。ただのガラスじゃないかしら」
さぁコナン君!キミの出番だよ!!
コナン「セルゲイさん!そのエッグ貸して!」
早速コナン君が祭壇に上がって来て、セルゲイさんからエッグを受け取った。
毛利「またこいつは...!」
白鳥「待ってください、毛利さん。...何か手伝うことは?」
コナン君を叱ろうとするおじさんを抑えて、白鳥警部がコナン君に訊く「ライトの用意を」とだけ言い祭壇を降りていく、白鳥警部もその後を続いた。
2人は広間の中央にある台の前に立ち、コナン君の指示で白鳥警部は持っていた懐中電灯の光を細くして台の中に入れた。
コナン「セルゲイさん、青蘭さん!蠟燭の火を消して!」
2人は祭壇の左右に灯った火を吹き消した。
毛利「いったい何をやろうっていうんだ」
コナン「まあ見てて」
コナン君は懐中電灯の光が1本立つ台の上に、エッグを置く。するとエッグは光を帯び始め...中の模型が透けて見え始めた、その光景に誰もが息を呑む。
セルゲイ「ネジも巻かないのに、皇帝一家の人形がせり上がっている...!」
白鳥「エッグの内部に光度計が組み込まれているんですよ」
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作者名:MN | 作成日時:2024年2月21日 19時