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辿り着いたのは天井が高いドームの様な空間。
広間の奥には教会のような祭壇が祀られており神と天使の像が立っていた。更に祭壇の上には棺が置かれている、おじさんが持っていたライターで置かれていた燭台に火を灯す。
白鳥「棺の様ですね」
白鳥警部が祭壇に上がり、棺に近づいた。私も祭壇に上がって白鳥目の隣で棺を観察する。
『桐で作られてるね。それに立派な錠前が...』
錠...それにコナン君は反応し、夏美さんを見る。
コナン「あ...!夏美さん!あの鍵!」
夏美「え?ああ、そっか!」
夏美さんは鞄からあの大きな鍵を取り出し、祭壇に上がってきた。鍵を鍵穴に挿して回すと、ガチャリを音を立てて開錠された。
夏美「この鍵だったのね...」
毛利「開けてもよろしいですか」
夏美「は、はい」
おじさんがは許可を取り、棺の蓋に手をかけた。
ガッ、、
毛利「ぅ...っ、くぅ...!結構重いぞ...っ!」
『手伝いますよおじさん〜』
毛利「おう...!頼むっ!」
私もおじさんと同じように蓋を持ち、真さんの力を使って蓋を軽々と開けた。隣でおじさんが「あら力持ち」なんて呟いてる間に、土埃を払って棺の中を覗き込む。
毛利「遺骨が1体...。それに、エッグだ」
棺の中には白骨化した遺体...その胸の部分には赤いエッグが置かれていた。
毛利「夏美さん。この遺骨はひいおじいさんの?」
夏美「いいえ...多分、曾祖母のものだと思います。横須賀に曽祖父の墓だけあって。ずっと不思議に思っていたんです。もしかすると、ロシア人だった為に先祖代々の墓には葬れなかったのかもしれません」
セルゲイ「夏美さん、こんな時にとは思いますが、エッグを見せていただけないでしょうか?」
祭壇に上がったセルゲイさんが夏美さんに懇願する。その後ろには青蘭さんもいる。夏美さんは了承し、棺の中からエッグを取りセルゲイさんに渡した。
セルゲイさんはまず、エッグの下を観察しだす。
セルゲイ「底には小さな穴が開いてますね」
次に、エッグの蓋を開けた。
セルゲイ「え...?空...そんなバカな...!」
青蘭「どういうことかしら?」
もう1つの緑のエッグには、ニコライ皇帝一家のカラクリ模型が入っていた。けどこっちの赤いエッグは空っぽ...
歩美「それ、マトリョーシカなの?」
「「「!!」」」
毛利「なんだ?その、マト、リョーシカ...?って」
『おじさん、知らんの??ロシアの伝統的な人形ですよ〜。人形の中に小さな人形が次々入ってるやつ』
毛利「あ、ああ!あれかぁ!」
『分かってないな!!』
毛利「バーロ!!!わかってらァ!」
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作者名:MN | 作成日時:2024年2月21日 19時