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西野「会長。エッグをお持ちしました」
西野さんは木箱をテーブルの上に置く、そこで私達はテーブルの周りに集まった。
蘭「エッグ見せてもらえるんだ!」
園子「見た目は大したことないわよ。子供の頃、私が知らないでおもちゃにしてたぐらいだから」
『どんなセレブ自慢だよw』
ツッコミを入れながら、園子パッパによって木箱の紐が解かれ、蓋が開けられる。
現れたのは緑色のたまご型をした置物。
細かい装飾が施されていて、園子のおもちゃにされた割には傷一つない綺麗なエッグ。スゲェ〜映画じゃ時代が時代なだけであって直で見ると高画質や(?)
蘭「これがインペリアル・イースター・エッグ...」
服部「なんか思てたよりパッとせぇへんなぁ」
和葉「うん。ダチョウの卵みたいやね」
コナン「これ開くんでしょ?」
史郎「そうなんだよ。よく分かったね」
コナン君の問いに園子パッパはエッグに手をかけ、上部を開けた。中にあったのは金色の人型の模型。
『これニコライ皇帝一家?』
史郎「おぉ、よくわかったね汀紗さん!その通り、中はニコライ皇帝一家の模型でね、全部金で出来てるんだ。」
ニコライ皇帝とその妻...あと4人の皇女の模型。
服部「へぇ、これはなかなかのもんやな」
史郎「このエッグには面白い仕掛けがあってね」
園子パッパは小さな鍵を取り出すと、エッグの側面にあった鍵穴に差し込み回す。すると模型のニコライ皇帝が本を捲るように動き出す。
(からくり人形のようにネジで動く仕組み...とは言ったもののスゲェな...。)
史郎「ファベルジェの古い資料にこのエッグの中身のデザイン画が残っていてね。これによって本物のエッグと認められたんだよ」
園子パッパはその資料のページを開く、そこにはここにある現物と同じエッグが描かれていた。
蘭「メモリーズ・エッグっていうのは、ロシア語を英語にした題名なんですか?」
史郎「あぁそうだよ。ロシア語では“ВОСЛОМИНАНИЕ”日本語に訳すと“思い出”だそうだ。」
コナン「なんで本を捲ってるのが思い出なの?」
毛利「バーカ。皇帝が子供たちを集めて本を読んで聞かせるのが思い出なんだよ」
『ふ〜、、おじさんの意見には賛同しますけど...それだけだとなんか浅い気が、あっ。この蓋の裏で光ってるのは??」
エッグの開いた蓋の裏面に均一に並べられた輝き。
史郎「ああ、それはただのガラスなんだ」
『皇帝から皇后への贈り物なのに、ただのガラス...?』
コナン「それって、なんか引っ掛からない?」
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作者名:MN | 作成日時:2024年2月21日 19時