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不味い。顔を、
私は陰から、白いワンピースとマフラーと手袋を身に纏ってキッドの手に持っていた脇差を取って、二人の間に入り込み.....服部に刃を振るった。
服部「!」
ガギイィィンッッッ───!!!!
服部「ぅぐッ.....!!」
『.....。』
私の存在に気づいた服部は、目を見開いて咄嗟に刃を横にして受け止めた。.....けど私が力を込めて更に押すと、両膝を曲げて反った体勢になる。
服部「や、八宵ッ.....!!」
『引け服部。』
服部「ハァッ...!? 巫山戯んな、、!お前はソイツの味方するっちゅうんか...!!?」
『.....。味方じゃない、それが相棒の役目だからだ』
服部「あ、相棒やとッ...!?」
月明かりに照らされた刃越しに、顔を歪めた服部の腹に軽く蹴りを入れて遠ざけさせ、コチラも距離を取り...キッドと共に屋根から奥の塔まで登って飛び降りた。
服部「あ、ちょ!ちょお待て八宵ー!!怪盗ー!!」
ハンググライダーを広げたキッドの腕の中で、鞘に刃を収めた私はキッドと共に服部の方を見下ろす。
キッド「そいつは預けておく。また会おう西の名探偵!」
キッドの頭から外れ掛けたハットを私は手で抑える。
キッドは服部にそう告げて、函館山の方へ迂回させたー。
服部(...あの顔、工藤にそっくりやったな。それに声まで)
ハンググライダーが見えなくなった夜空を見上げる服部。
その光景を、割れたステンドグラス越しに眺めていたコナンは風に乗って飛んできた桜の花びらに目をやり、ステンドグラスには星型のヒビ割れが小さく入った────。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
人のいない函館山の真っ暗な展望台に降下したキッド。
───コツッ、
キッド「っ、」
『! ちょ、大丈夫?』
着地した瞬間__...足をふらつかせたキッド。
そのまま私はキッドの腕の中からずり下りるように地面に座り、キッドも両膝を着いて地面にへたりと座り込んだ。
キッド「あ、ああ。平気だ汀紗...ありがとう」
『...怪我は?』
キッド「無いよ。」
『うん。そっか』
裂かれたハットの中にあるキッドの頬を手袋越しに、撫でて飛び立つ前に回収しておいたモノクルをキッドに手渡した。
キッド「明日は、こっちから連絡入れるまで名探偵らと行動してくれ」
『了解』
函館山から照らされた、夜景の光を浴びるキッドを見上げた
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MN(プロフ) - メイデーアさん» コメントありがとうございます。生きてましたね〜。今のところ例の方とは少し絡ませようか検討中の段階です!! (4月16日 16時) (レス) id: a9073d184b (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 書き忘れてましたけど、一応ネタバレはピーーー表記にしておきます! (4月16日 15時) (レス) @page50 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 映画おもろいですね!まさかあの人とあの人が、ピーーーだったとは!しかもあれっすね、生きてましたね、ピーーーさん!!頑張ってください!平次かわいそう (4月16日 15時) (レス) @page19 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - 土方さん!!函館〜! (4月15日 20時) (レス) @page37 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - 映画もだけど、本の方も凄いですよね。自分は映画は本で読んでいます。 (4月13日 21時) (レス) @page36 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月19日 13時