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収蔵庫を抜けて、薄暗い廊下を一人で渡るコナン。
横の壁には月や星型のステンドグラスがはめられており、差し込む月明かりによって色鮮やかに光り輝く。広間の前まで来た所で__
拓三「なんだって!?」
広間の方から声が響き、コナンは足を止めて廊下の端からそっと様子を伺う。広間の大階段の脇にあるソファに腰を下ろして、電話をしている拓三が見えた。
拓三「そうだ、弁護士の久垣澄人だ。.....連絡がつかない?奴は帰国してるはずだろう!」
苛立った様子で、拓三は立ち上がる。
コナンはもう少し様子を見ようと、メガネのつるに手を伸ばした瞬間__背後から根っこを掴まれ持ち上げられた。
コナン「うわぁ!」
毛利「ボウズ!キッドキラーだからって自由にウロチョロしてんじゃねぇ!!」
コナン「はぁーい...」
毛利はコナンを持ち上げたまま、廊下を戻って行く。廊下の方から聞こえた声に、拓三は眉を寄せてその場を後にして行った。
──────────────────────────
毛利はコナンを持ち上げたまま、別室へやって来た。
部屋の中央には巨大なモニターが置かれており、前のテーブルにはケーブルに繋がっているPCと画面には自室の机に向かって顔を顰めている園子が映っていた。
園子《あ、お帰りなさいおじさま》
毛利「話の途中でトイレ行っちまって悪かったな、」
園子《あら?ガキンチョもいたのね》
毛利はテーブルの前のソファに腰を下ろしながら、横のソファにコナンを放り置かれながら「うん。ボク、キッドキラーだから!」と鼻を高くした。
毛利「フン、自分で言うんじゃねぇ!大阪の探偵ボウズも一緒だよ」
園子《はぁ...私も行きたかったわぁ》
毛利「で?斧江圭三郎がどうしたって?」
ペンを片手に頬杖を着いた園子に毛利が話を戻した。
園子《ああ、斧江家の話ね》
話し始めた園子と同時に、コナンはソファから降りて部屋の暖炉の上に飾られた斧江圭三郎の大きな肖像画を毛利と共に振り返ってみた。
園子《創業者の斧江圭三郎は、北海道で活躍した実業家で斧江財閥の基礎を作った人よ。彼が亡くなった後は、一人息子の忠之が跡を継いで...さらに事業を発展させたの》
長い口髭を蓄えた圭三郎の肖像画を見やりながら、その下の暖炉の縁には二つの写真立てが置かれていた。一つ目は忠之の写真で、もう一つには圭三郎と忠之...そして幼少期の頃の拓三が写っている。
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MN(プロフ) - メイデーアさん» コメントありがとうございます。生きてましたね〜。今のところ例の方とは少し絡ませようか検討中の段階です!! (4月16日 16時) (レス) id: a9073d184b (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 書き忘れてましたけど、一応ネタバレはピーーー表記にしておきます! (4月16日 15時) (レス) @page50 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 映画おもろいですね!まさかあの人とあの人が、ピーーーだったとは!しかもあれっすね、生きてましたね、ピーーーさん!!頑張ってください!平次かわいそう (4月16日 15時) (レス) @page19 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - 土方さん!!函館〜! (4月15日 20時) (レス) @page37 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - 映画もだけど、本の方も凄いですよね。自分は映画は本で読んでいます。 (4月13日 21時) (レス) @page36 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月19日 13時