1935 【.·.⟡ 100万ドルの五稜星 ⟡.·.】 ページ36
明治元年・時は幕末から明治へー。
【 鳥羽・伏見の戦いで新政府軍に破れた旧幕府戦は、翌に逃れたのちに、東北各地で転戦を続けた。新選組の副長、土方歳三も旧幕府軍についた一人だった...旧幕府軍と共に蝦夷地に上陸し、箱館にある五稜郭に入城するー。】
「こちらが、星稜刀でございます」
雪の降る夜。
箱館にある海産物の卸問屋を営む町田正徳の屋敷を訪れた土方歳三。床の間の部屋にて、向かい合わせとなって腰を下ろした土方歳三と町田正徳。
愛刀である和泉守兼定を脇に置いた土方歳三の前へ、町田正徳は細長い箱から刀を取りだし手渡す。それを黙って手に取った土方歳三は、手首を返して刀の五稜郭のように星の形をした鍔をじっと眺める。
カタッ──。
「ん?」
やがて、刀を戻そうとした時...部屋の障子の外から感じた人の気配に土方歳三は目をやる。前にいた町田正徳は、小さく悲鳴を上げながら後退りをした。
ドガーッ!!
刹那...障子は蹴破られ、銃器を手に持つ男達が数人見えた
「政府軍か...。」
「土方歳三!覚悟!!」
兵の一人が、刀を抜き振り上げる。
その時土方歳三が、片膝を着いて星稜刀を腰に構えたー。
「どうした?なぜ足を止め...勝機を逃す─────?」
一歩前へと出た土方歳三は、刃を素早く抜き...その一振りの風圧によって傍に立てられていた蝋燭の灯火が消えた。
それが合図となり、軍の兵達は一斉に土方歳三へと斬り掛かる。土方歳三はそれに物怖じする事もなく、次々と兵を星稜刀の刃で斬り下ろしていく。
ガタッ...
「!」
その時、部屋に置かれていた屏風の後ろにある襖が微かに横に引かれ、、裏側から別の兵が襲い掛かってきた。
カチャー!
物音に気付いた土方歳三は、刀を逆手に持ち替えて突く。
ドシュッッー!!!
屏風と共に身体を貫かれた兵は、血を噴いて倒れる。
その時、刃に付着した血は屏風へと飛び散りその形は.....
コナン「星...?」
目の前に立て掛けられた古い屏風を見上げて、そう1人で呟いたコナン。屏風の中央には星型の赤黒いシミらしき痕が見え、シミの中腹部には細長い穴が開いていた。
場所は、北海道 函館──。
現在はとある財閥の広い収蔵庫にて、多くの機動隊員がせわしなく動き回っており...そんな中でコナンは2階の階段の傍にて、この松と鹿が画かれた屏風を目にした所だ。
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MN(プロフ) - メイデーアさん» コメントありがとうございます。生きてましたね〜。今のところ例の方とは少し絡ませようか検討中の段階です!! (4月16日 16時) (レス) id: a9073d184b (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 書き忘れてましたけど、一応ネタバレはピーーー表記にしておきます! (4月16日 15時) (レス) @page50 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
メイデーア - 映画おもろいですね!まさかあの人とあの人が、ピーーーだったとは!しかもあれっすね、生きてましたね、ピーーーさん!!頑張ってください!平次かわいそう (4月16日 15時) (レス) @page19 id: 8fc649d94d (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - 土方さん!!函館〜! (4月15日 20時) (レス) @page37 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
roofermiho1002(プロフ) - 映画もだけど、本の方も凄いですよね。自分は映画は本で読んでいます。 (4月13日 21時) (レス) @page36 id: aaf368f7e9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月19日 13時