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扉の前に立った降谷は、
────ガァンッ!!!
降谷「動くな!」
扉を蹴り開け銃を構える。
その部屋は隣の部屋とは半分程の広さだった、狭いスペースにいくつもの棚が置かれ、工具や薬品らしき物がずらりとあった。
そして大きな作業台、その前に上着のフードを被った人物が後ろ向きで立っていた。作業台に置かれた大きなタンクの蓋に手を掛けている、
「.....。」
その人物は此方の方へゆっくりと振り向いた。ペストマスクを付けていて、その出で立ちから異様な雰囲気を感じる
その姿と大きなタンクを扉越しから中を見た松田は、眉を顰めた。
松田「まずいな」
降谷「なんだ?」
松田「後ろにあるのは爆弾だ。下手に撃ったらドカンの可能性がある」
ペストマスクの人物の背後には、大きな透明なタンクが2つ。それぞれにピンクと水色の液体が入っていて、タンク上から伸びたチューブが中央にある小さなからのタンクに向かっている。
松田「あの大きさだとこのビルにいたらまずお陀仏だ。」
降谷「...止められるか?」
松田「止められないとでも?」
降谷「フッ、頼んだよ。」
降谷は松田の技術を信じ、微笑んだ時__
「...」スル...ガチャンッ!!
松田/降谷「「!」」
ペストマスクの人物の右袖の中からするりと拳銃が出てきて、即座に構えて撃ってきた。
ドンッ!! ドンッ!! ドンッ───!!
2人は瞬時に掴み扉の陰に飛び込んだ。ひとしきり続いた銃声がおさまると、駆ける足音と扉が開く音がした。
降谷「!待て!!」
降谷は身体を起こし、奥の部屋に飛び込んだがペストマスクの人物の姿は無かった。
降谷「僕は奴を追う!松田は早く爆弾を!」
松田「ああ、そっちこそ頼むぜ。」
降谷「うん!」
座り込んでいる松田を見て頷き、降谷は部屋の奥に向かう。松田は起き上がり、部屋の中へと入り爆弾が置かれている作業台の前に立つ。
松田「───とはいえ、こいつは手強いぜ。」
タイマーは、あと8分25.....。
デジタル式のタイマーに表示された時間に松田は、気を引き締めてポケットからミニライトを取り出して部屋にあったペンチを使い、作業台の前に膝を着いて爆弾を解体し始める。
松田(....青、赤、黄色、、)
松田は転々と切るケーブルの色を判別して、解体を執り行う。
─────パチンッ!!
第一段階をクリアし、次をペンチで切断しようとした時...
コツッ、コツッ、コツッ、、。
背後の扉から足音が聞こえた。それはどんどん近付いてくる、ミニライトを咥えたまま松田は振り返る。
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sz , - キールにも正体明かしていい気がする .. (3月16日 1時) (レス) id: 85bce2a159 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月16日 0時