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『いや!バカかアンタは!?肩の傷が!!』
降谷「もちろん痛い」
『じゃあなんで!?』
降谷「疲れただろ?」
『ぅえ...、』
突然の疲れた宣告に言葉が詰まる。
取り敢えずゼロの肩に腕を回す。そのままゼロは足を進めて、停めてある車の後部座席に乗り込んだ。
困惑しながらも運転席に乗り込んだ裕也と、助手席に乗ってきたヒロ。ゼロは座ったのにも関わらず、まだ私を膝の上に乗せて離してくれない.....。オイ、車出発したぞ???
『ゼロが自ら進んで、こんな事するなんて...』
諸伏「千年に一度のデレだな。」
からかう様に助手席から、私達を見てきたヒロ。
降谷「うるさい諸伏、僕だって...甘えたい時はある」
『どうみてもこの体制は私の方が甘えてるだろ』
降谷「いいよ、今の汀紗なら何をしても...。ろくに睡眠も取らせてあげられなくて、言いたい事も言えなくて、なのに最後まで我々の協力者として、動いてくれて、
本当によくやったよ。汀紗は...」
くしゃりと優しく頭をゼロに撫でられた。
瞬間、アドレナリンが全て抜けて睡魔が襲ってきた、、。
『...もう、3日以上寝てないの...わたし.....』
降谷「うん」
『.....でも、けが...の手当て.....』
降谷「起きた頃には、終わってるよ」
『じゃあ...ぜろ.....も...ねて...』
降谷「この後、僕ら公安は後処理で缶詰状態だ」
『な.....ら...あ...し.......』
カクンッ__、
ずっと降谷に優しく頭を撫でられていた汀紗の声は、段々か細くなり.....やがて降谷の胸の中で頭を垂れて寝入った。
一定の寝息音が静かな車内に響く、、。
降谷「汀紗の手当は、お前に任せるぞ諸伏」
諸伏「嗚呼。」
風見「降谷さん、日下部検事の逮捕状についてですが...」
降谷「本庁に戻ったら手引きするように頼む」
風見「分かりました。」
『ん.....、みん...な...』
そのとき汀紗が突然呟き、3人は起こしてしまったかと目を向ける。...だが汀紗は目を瞑って寝息を立たている、諸伏は「寝言か?」と呟く。
その時__
『........おつかれ...さま.....あり...がと..........』
そう寝言を囁いた汀紗に、3人は思わず笑みが零れたー。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月11日 22時