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コツッ、 ︎︎コツッ、、 ︎︎コツッ、、、。
降谷「生きてるか?」
『...小僧は』
降谷「蘭さん達のところに行ったよ。怪我もしてない」
『.....。』
ザッ、
壁に背を預けて、足を伸ばして座り込んでいた私は床に手を着いて立ち上がる。ガラスの破片で、額を裂き流れ出た血のせいで片目は開けられない。
ゼロと共に並んで、暗いビルの中を歩き資材用のエレベーターを使って下に降りた。ビルの外に出ると車が一台と裕也とヒロの姿が見えた...
風見「降谷さん!汀紗ちゃん!」
降谷「風見か」
少しフラつきながら、足を止める私とゼロ。
諸伏「はぁ、何とか上手く済んだみたいだな。無事で良かったよ」
降谷「ああ。風見と諸伏もよくやった」
風見「あ、いや、とんでもないです」
お褒めの言葉を上司から貰い少し頬を赤く染めた裕也と、ゼロの胸を軽く拳で叩いて「お疲れ」とだけ言ったヒロ。
風見「それよりお2人共、早く手当を...」
降谷「ああ。でもその前に汀紗、...いいのか?」
『.....。律儀か、じゃあするよ』
フッと笑みを浮かべながら、ゼロの方に目を向けて、、、
バチイィィィィィィィィインッ!!!!!
手を振りかざして、思いっきりゼロの頬を引っぱたいた。
風見「.....えっ!?あ、そ、そんなっ喧嘩したの!?」
降谷「黙れ風見」
風見「はいすみませんッ!!!」
私に向けて、ワナワナと身を震わせながら問い掛けてきた裕也をギロリと睨んで黙らせたゼロ。ヒロはすげぇ音...なんて言いたそうな顔をしていて結構引いていた。
『...............痛い』
降谷「それは本来、僕のセリフだ」
『の割には痛くなさそうじゃねーか。』
降谷「物理的にはな、それにお互い痛いのは心だろ?」
...ムカつく、ホントにこいつ...、、っあぁもうッ!!!!
ぎゅっ!!
『ハイこうすればいいんでしょ!?お疲れ様ゼロ!叩いてごめんね!!二度ととは言えないけど、もう私の友達を泣かせるような事するなよ!!?あと友達のお前が、私の友達を泣かせるのも無し!!!』
降谷「最後同じ意味じゃないか?」
『大事よ!同じ意味でも、私の中で感じ方が違う!』
降谷「ははっ、そうか。」
強く抱き着いた私の背中に手を回したゼロ、更には脚に腕を通してきて私は横抱きされた。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月11日 22時