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萩原「いや...、あ」
『ほーん。』
野次馬の中から微かに見えた、小さい人影...向こうは私らの視線に気付くことなくスケボーに乗って去って行った。
黒田「...」
《──の情報を集めろ。》
傍でスマホの操作を終えた黒田管理官が、私に向き直った
黒田「八宵汀紗。今日のところはあとは我々に任せてくれ捜査の協力、感謝する」
『いいえ、此方こそ』
佐藤「にしても汀紗ちゃん、びっくりするぐらい探偵顔が板についてたわね!」
『そりゃ、私の周り探偵と優秀な刑事多いですからね〜。嫌でも板に着きますよ!』
よいせっと立ち上がり、萩の元へ戻る。一緒に野次馬整理をしていた警察に声をかけ、規制線を上げてもらって抜けて出る。
萩原「...ちょっと売る相手間違えたかも」
『うえ?』
萩原「ううん。それより、どうする?ポアロ行く?」
『もち行きます』キリッ✧
──────────────────────────
喫茶ポアロ───。
梓「あ!汀紗ちゃんと萩原刑事!2人もコナン君同様事件のこと聞きに来たんですか?」
店に訪れた早々、梓ちゃんとあむぴの前にいるコナン君。
そして訊いてきた梓ちゃんに「まぁね」と軽く頷いた萩、コナン君の方は私らを横目で見てまたあむぴを見上げた。
安室「それで、1週間前にあった交差点での騒ぎのことだっけ?」
『うん。』
萩原「まぁ、優秀な探偵さんもそこまで詳しくは覚えてはいないでしょ?」
安室「うーん...。そうですぇ、2人の女性警察官が大声を張り上げてドライバーたちと揉めていましたよ?立て続けに3人の交通違反者がいたみたいで「まとめて事情聴取するから警察署に来なさい!ナンバー控えたから逃げたらタダじゃ済まさない!」ってね」
台詞まで覚えていた様子で、流石に顔を引きつらせた萩。
コナン「そう言われてすっごく怒ってた人っていた?」
安室「3人とも怒ってたといえば怒ってたなぁ、すぐに行かなきゃいけない場所があったみたいで...」
顎に手を当てて細かく話していく透。
運転中にスマホを弄っていた上に免許不携帯だった青野さん、ノイローゼの恋人が自分を待っているから早く帰らせてくれと泣いていた。
ノーヘルで道路を逆走していた赤峰さんは、元妻が新しい恋人にDVを受けているから早く助けに行かせろと怒鳴っていた。
シートベルトをせずに車検の切れた車に乗っていた白山さんは、妹がストーカーに付きまとわれているから自分が傍についていないと危ないと焦っていた。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月11日 22時