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昴《無理?》
『.....うん。』
バッグの中にPCを入れてポアロへと向かう途中、昴から電話が掛かってきて「改めてお土産ありがとう」と言うお礼と共に例のデートの話になったのだが...
まぁ、今言った通り“無理”である。
『公安の方で、ちょっと今ゴタゴタしてて...少なくともその案件が終わったら絶対デート出来ると思うから!』
昴《..........分かった。気を付けるんだぞ汀紗、》
『うん、ごめんね昴...赤井さん』
しゅんとした声色が電話越しに伝わってきた。申し訳ねぇ気持ちになりながら電話を切った所で、毛利探偵事務所の階段からルンルンな足取りで下りて来たおじさん。
毛利「おっ、汀紗君じゃねぇか」
『おはようおじさん、朝からどうしたの?』
毛利「いや、ポアロから良い匂いしてよ!今から向かう所だ!...で?そういうお前は朝からどうしたんだ??」
『あ、私もポアロに。ちょっと早く来すぎちゃったんだけど』
「いいって!いいって!」と言いながら、ポアロの方へと向かって行ったおじさん。その後を追い掛けるように階段から駆けて出て来た蘭とコナン君。
蘭「あ、汀紗。おはよう!あとお父さんが!」
カランッ カランッ〜!!
毛利「グッモーニーン!!」
『今、意気揚々と開店前のポアロに入ってったぜ』
入店するおじさんの方を指さすと、「も〜!」と困り顔をした蘭と呆れ顔を浮かべたコナン君。そんな2人に続いて私も扉の前で店内の様子を窺う。
カウンターにはいつも通り、梓ちゃんと透がいておじさんはカウンター席へと着いていた。呆れ気味におじさんを見る梓ちゃんとニコニコしている透。
安室「おはようございます。汀紗さん達もどうぞ」
『おはーす。うぃーす』
蘭「すみません安室さん、」
許可得たので、わしら3人も入店!
安室「毛利先生は、モーニングにしました。蘭さんと汀紗さんどうします?」
蘭「じゃあ、私もモーニング。コナン君はどうする?」
コナン「ボクもモーニング!」
安室「了解。汀紗さんは?」
パチッ
『珈琲一つ』
親子3人から、離れた一番端のカウンター席に着いてPCを開きながら透にそう告げた。バッグの中から眼鏡を取り出して、それを耳に掛けながら早速作業を始める。
蘭「汀紗、コーヒーだけでいいの?」
『朝飯家で食って来た』
毛利「たくっ...朝から、会社員みてーな事を女子高生がするなよな。」
新聞を開きながら、そうボヤいたおじさんを一瞥して目の前のPCに視線を戻す。案の定...コナン君が不振そうに此方を見てきて、椅子から下りて自分の方に近付いてきた。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月11日 17時