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__________ポツッ...、
『ぁ...』
頬に流れた雫...上を見上げると空からポツポツと雨が降ってきた。私は橋の塀に両腕を置いて、下の川を眺める
風見「君の言う、安室という男は...」
その時、風見さんがか細く声を上げた。それにその場を立ち去ろうとしていたコナンは足を止めて振り返る。
風見「──人殺しだ...。」
コナンは目を開き、風見さんと隣にいる私の方を見やる。
風見「去年、拘置所で取り調べ相手を自 殺へ追い込んだ」
コナン「自 殺って...」
『そのままの意味だよ、小さな探偵君』
流し目で、コナンの方を見据える。
風見「...悪い。子供に言うことじゃなかった。だが何故か君にはこんな話ができてしまう......変わった子だ──。」
裕也は橋にいる私とコナンに背を向けて、言い放った。
風見「汀紗ちゃん、降谷さんから言伝だ。奴と合流しろ」
『.....了解。』
そして、最後にそう言い残して公園を去って行った。
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コナン「汀紗...奴って?」
灰色の空...雨に打たれながら、問うてきたコナン。
『その内、きっと合流して目にするから言わない』
コナン「.....緑川さんだったりするか?」
『あ、当たっちゃった。』
コナン「...あの少ない会話で、誰なのか通じるんだな」
『まぁな、言っちゃ悪いが私と公安の絆は深い』
それに微かに、表情を曇らせたコナン。
お前も大概私のこと好きだよな。だからこそ私も今同じ表情をしているよ...大事な物がいっぱいあればある程、辛いよな?
コナン「安室さんは...本当に、」
そうコナンが言いかけた時、周辺が騒がしくなった。
コナン「なんだ...!?」
『動き出したか』
コナン「え?」
『アレとかアレとかアレとかアレ見てみ』
私の指差す方向と同じ様に、顔を動かしたコナン。その先には立ち焦げ黒煙...更には、何かが衝突する音や、爆発音まで聞こえている。
コナン「クッソ!どうなってんだ.....!?」
事態が読めないコナンは走り出し、後を追う。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月11日 17時