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『.....行ってくる。』
諸伏「嗚呼。...汀紗、負けるなよ。お互いに、」
『...フッ、嗚呼。』
安室さんがポアロに戻って行ったのを見計らって、私は車から降りた。車のドア音に気付いたコナン君は此方にバッと首を向けてきた。
同時に、ヒロは車を走らせて行ってしまった。ポアロの前で残った私とコナン君、微かにポアロの方を見ると店の中で業務をこなしている安室さんと一瞬目が合った。
それを見て、再びコナン君に目を向け口を開く。
『...陣平や航から聞いたよ。今回のサミットの件、』
コナン「....何処まで知ってる。」
『残念ながらですね、』
コナン「じゃあ、安室さんが何を考えているのか知ってる?」
『それは何も言えない。とりあえず、場所変えよう』
コナン「嗚呼。お前から微かに匂う消毒の事についても聞きたいからな」
『...このクソガキ、』
──────────────────────────
ポアロの前を去り、歩きながら経緯を聞いた。
コナン「現場の高圧ケーブルが入った格納扉から、おっちゃんの指紋が見つかって、おっちゃんのパソコンからはサミットの予定表と国際会議場の見取り図が見つかったんだ」
『こりゃ仕込まれちゃってんねー』
コナン「これは事故じゃない。真犯人が見つかるまで、安室さんがおっちゃんを犯人に仕立てたんだ。もっと詳しく調べられるように...おっちゃんは元刑事だし、指紋も警察のデータベースに残っているはず」
『成程、』
コナン「公安警察なら...お前なら現場に指紋を残したり、パソコンに細工をして資料を残すこともできるよな?相手からの協力要請をお前は絶対に受けるタチだ。」
『.....嗚呼、お前の言う通りそういう違法な作業も要請として受ければこなす迄だ。』
コナン「...やった事、あるんだな、」
横断歩道の赤信号前で足を止める。
『これからどうするんで?』
コナン「...おっちゃんの無罪を証明しないと、蘭はきっと妃先生のところに行く」
『英理さんか...。じゃが、身内の弁護はほぼ出来ないぞ?』
コナン「だから代わりの弁護士を捜すことになると思う」
『うむ...まぁ、頑張ってくれその分野じゃ、わしは出来ることがないから』
コナン「でも汀紗、何か情報は入るよな?」
その問い掛けを無視して、青信号の歩道を渡る。
後を走って追って来るコナン君。
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月11日 17時