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やがて膨らみきったサッカーボールは縮み...手すりから下を覗き込むと炎は消火されていて何とか間に合った様だ。
『はぁー.....、』
コナン「何とか間に合ったな、、。」
服部「さすがやな、工藤、八宵」
声に振り返ると、服部がヘルメットを脱ぎながら歩み寄ってきた。すると皐月堂の中から階段で和葉と紅葉が降りて来た。
銃を咄嗟にしまって、コナンと共に前に出る。
和葉「平次!汀紗ちゃん!コナン君!」
紅葉「平次君、何が起こってるんです?」
服部「危ないから中に入っとれ言うたやろ。」
2人に注意する服部の背後で、部屋から出て来た阿知波会長...。私とコナンは3人と阿知波会長の間をすり抜けて階段を上がる。
和葉「一体なんなん?3人ともどうしたん?」
服部「それは、阿知波さんに訊いた方が早いんとちゃうか?」
阿知波会長は、ゆっくりと階段を下り始めた。
服部「2人ともオレの後ろに下がっとき」
和葉「え?何で下がる必要があんの?」
紅葉「どういうことです?」
コナン「ねぇ、阿知波さん。このかるた札.....調べられたらまずいんじゃないの?」
阿知波「っ!」
部屋の中から私の隣で、かるた札を持つコナンが問う。
和葉「なあ、平次!アンタらさっきから何言うてんの?」
服部「今回の事件の答え合わせを、あのオッサンとしようと思うてな」
驚く2人の前、服部は阿知波会長を見上げながら話し始める。
服部「事件の発端は...ちょうど1年前、この場所で紅葉が優勝したときなんや。そんとき、紅葉の取った札の重ねが師匠の名頃さんが取ったある試合の札の重なり方とよぉ似とった」
紅葉「確かにウチは名頃先生に教わった“攻めがるた”で、得意札も一緒や。せやけど、よほどの偶然がない限りそんなこと...」
コナン「ところが、その偶然が起きちゃったんだよ」
『この皐月会のかるたの側面についた黒ずみ...殺害された矢島さんは、このシミが5年前、突然現れたことに気付いた。』
私はケースから束になった札を取り出し、傾けてかるたの側面を見せる。そこは所々黒いシミが着いている。
紅葉「その黒ずみは、一体何なんです?」
服部「名頃さんの返り血がついた手でかるたをつかんだ人物の指紋や」
紅葉「名頃先生の返り血.....!?」
コナン「5年前に失踪したと思われていた名頃さんは、そのとき殺されたんだ」
紅葉「そっ、そんな、、!」
紅葉は後ずさりをして服部と共に阿知波会長を見上げる。
『そして...その指紋の主こそ、名頃さん殺しの真犯人
そうだろ?阿知波研介会長───。』
その問い掛けに、阿知波会長は肩を落として笑った。
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sz , - あ、すずは私の名前です ㅋㅋㅋ (3月11日 0時) (レス) @page38 id: 12a7539539 (このIDを非表示/違反報告)
sz , - 主人公が誘拐されてたまたま東京にいた長野県警が助けるかすずセコム全員で助けるか(長野県警と関西組も含めて)の話がみたい(伝われ) (3月11日 0時) (レス) @page38 id: 12a7539539 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:MN | 作成日時:2024年3月10日 21時